護王神社の次に参拝したのは、菅原院天満宮神社です。烏丸通りを沿ってしばらく歩くと、聖アグネス教会のレンガ造りの建物がありました。神社は聖アグネス教会のすぐ隣で、京都御苑、下立売御門の真向かいでした。西には平安女学院があり、狭い敷地の小さな神社です。
ここは菅原道真公(以下菅公)生誕の地であり菅原家屋敷跡と伝えられていて、境内には菅公が産湯に使ったという井戸もありました。ご祭神は菅公、父親の是善卿、祖父の清公卿とこの屋敷を使っていた三代です。実在した親子が三代に渡って神様としてお祀りされているというのは、面白い神社だと思いました。
手水舎は牛でした。牛の口から水が出ているのです。龍やカエルの口から水が出ているのは水の生き物として良いとは思うのですが、護王神社のいのししといい、菅原院天満宮神社の牛と言い、四足の動物の口から水が出ていることになぜか抵抗がある私です。地元の神社の手水舎がシンプルな竹で作ったものが多いからかもしれませんね。
境内では産湯に使った井戸の水をペットボトルに詰めて持ち帰れるようになっていて、一人四リットルと案内がありました。菅公にあやかるために汲んでいく参拝者が多いのかもしれません。また、参拝したのが三月でしたので、珍しい梅の花を見ることが出来ました。一本の梅の木に紅白の花が咲いているのです。「源平咲(げんぺいさき)」というそうです。
さて、境内にある梅丸神社(梅丸大神)は、ガン封じ、はれものの病除けのご神徳があると言われているそうです。丸い石が置いてあり、本人であれば石を両手で撫でてそのまま両手で患部を撫でます。代理人が参拝する時はガーゼのハンカチを1枚500円で授かり、ガーゼで願い石を撫でて、帰宅してから持ち帰ったガーゼで患者の患部を撫でるのです。ご利益があると話題になり、行列もできたそうですよ。
菅原院天満宮神社
三重県四日市市で生まれ育ち、嫁ぎ先も四日市市内。東海道43番目の宿場町である四日市から、鉄道に乗って京都へ旅をすることがこれからのライフワークの一つです。愛用のミラーレス一眼レフを抱えて、京都を探索していくつもりです。スピリチュアルがテーマのポータルサイト「Wonder times」でコラムを連載中。「All About三重ガイド」