Exhibitions展覧会
開館15周年記念特別展Ⅱ 日本美術の荘厳-祈りとかざり-
2013年に開館15周年を迎える細見美術館の記念特別展。第2弾は初代が情熱をかけて収集しコレクションの根幹となった仏教・神道美術を中心に、日本美術における荘厳(しょうごん)の世界を紹介。仏画や仏像・神像のほか、美麗を尽くした装身具や装飾経など、日本美術の「かざる」美意識に通じる品々が並びます。
(1)重要文化財 観音菩薩立像
(2)重要文化財 熊野十二社権現懸仏
(3)重要文化財 金銅透彫尾長鳥唐草文華鬘
(4)七宝 夕顔文釘隠
細見美術館は1998年の開館以降、日本美術を中心にさまざまな視点から展覧会を開催してきました。そして2013年、美術館は開館15周年を迎えます。
大阪の実業家、初代・細見古香庵(1901-1979)に始まり、3代に渡って蒐集されたコレクション。その内容は縄文・弥生時代の土器から近代の琳派画家の作品まで、日本美術史をたどる多様な作品から成ります。
開館15周年記念特別展第二弾となる今回は、初代が情熱をかけて蒐集し、コレクションの根幹となった仏教・神道美術を中心に、日本美術における荘厳(しょうごん)の世界を紹介します。
姿・形を表現された仏画や仏像、神像、また切なる願いをこめて美麗を尽くした装身具や装飾経などのほか、日本美術の本質ともいえる「かざる」美意識に通じる調度類も展示します。
コレクションを通じ、日本美術の持つ優美さや繊細な感性、時に大胆なほどの力強さに触れてみてください。
【1】祈りの美-慈しみの姿-
仏像や仏画に表された慈悲に満ちた仏の姿は、存在感を持って人々の信仰を集め、この世を生きる人々の救いとなりました。かざりを尽くすこと(荘厳)が信仰の証とされ、平安時代を中心に聖地で美しい仏画が数多く誕生しています。また中世には神仏習合の思想が広がりをみせ、仏とは日本古来の神々本来の姿である、という思想により神道と仏教の両面を持つ造形がyutakaに展開しました。崇高な存在として美麗が尽くされた神や仏のさまざまな姿からは、人々の真摯な祈りの心や畏怖の念が伝わってきます。
【2】荘厳の美-讃え、かざる-
「かざる」ことは元来、神や仏を讃える行為でした。古くは、神近くに仕える女性が聖なる力を得るとき、髪に花を差し身をかざったといいます。
かざりを尽くすこと(荘厳)が仏の意に叶うとされたことから、花や鳥のモチーフ、宝相華文などの美しい文様でかざることで煌びやかな世界が表現されました。細緻な文様を施した装飾経や厳かに輝く仏具類に込められたかざりは、王朝貴族の好みや作り手の高度な技術が映し出されています。
「かざる」という美意識は、以後日本美術において貫かれることとなり、生活を彩る調度品の装飾にも用いられるようになりました。蒔絵や螺鈿、陶磁器や染織、七宝などに見られる華やかな意匠へと連なり、日本美術の本質を象徴するものといえます。
展覧会概要
期間 | 2013/05/11(土) 〜 2013/07/21(日) |
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会場・開催場所 |
細見美術館
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時間 | 10:00~18:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館) |
料金 | 一般:1,000円(800円) 学生:800円(600円) |
注意事項等 | ※()内は20名以上の団体料金 |
お問い合わせ |
TEL:075-752-5555075-752-5555
FAX:075-752-5955 |
ホームページ | http://www.emuseum.or.jp/ |
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