Exhibitions展覧会
茶の湯 禅と数寄
相国寺に伝えられた茶の湯の名品を一堂に取り揃え、二期にわたってご紹介します。相国寺が誇る国宝の天目茶碗「玳玻天目散花文茶碗」をはじめとする天目の他、絵画や墨蹟、17世紀の茶の湯の姿を詳細に記した貴重な日記『隔蓂記』と登場する茶道具を併せて紹介するコーナーも。ぜひご高覧下さい。
日本文化を代表する「茶の湯」。その歴史は「禅」とともにありました。
禅の精神性は茶の湯には欠かせないもので、多くの禅宗美術の中にその痕跡が伺えます。高僧の墨蹟も、その多くが茶の湯の席のしつらえとして用いられ鑑賞されたことで、今に伝わりました。
茶の湯の文化は現代まで連綿と受け継がれてきましたが、同時に時代と共にその在り方は変化し続けてきました。
権力者の茶、千利休の侘び茶、江戸時代の金森宗和らの「きれいさび」、そして近代数寄者の茶など、その享受の在り方は多様性を以て広がってきたのです。
相国寺における茶の湯も、時代と共に変化してきました。中世には室町将軍家の唐物を珍重し愛でる茶の湯が繰り広げられました。戦国の世に移ると織田信長が相国寺で茶会を催し、その場には千利休も参加するなど、現在の茶の湯が形成される黎明期に相国寺は大きな役割を果たしました。そして江戸時代には、後水尾院の文化圏で育まれた新たな茶の湯が、相国寺やその山外塔頭である鹿苑寺(金閣寺)で盛んになりました。そして名物とされた茶道具たちも、様々な人物の手を経て、相国寺に伝えられました。
今回の展覧会では、相国寺に伝えられた茶の湯の名品を一堂に取り揃え、二期にわたってご紹介します。特に天目茶碗は、相国寺が誇る国宝の天目茶碗「玳玻散花文天目茶碗」や、 「禾目天目茶碗」(1期)「黄瀬戸珠光天目茶碗」(2期)、豊臣秀吉から相国寺へ贈られた「古瀬戸天目茶碗」、重文の絵画や屏風などにも描かれた天目茶碗など、展示の随所で名品をご紹介いたします。
また、伊藤若冲が描いた「売茶翁高遊外像 梅荘顕常賛」などの絵画や茶の湯と共にあった墨蹟の名品や、17世紀の茶の湯とそれを牽引した人々の姿が詳細に記された、鹿苑寺(金閣寺)住職・鳳林承章の日記『隔蓂記(かくめいき)』も併せて展示します。
日本の誇る文化・茶の湯の世界とその歴史に触れる機会となれば幸いです。
※この展覧会は2期制です。展示替となる作品がございます。
【1期】2019年10月5日~12月22日【2期】2020年1月11日~3月29日
展覧会概要
期間 | 2019/10/05(土) 〜 2020/03/29(日) |
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会場・開催場所 |
相国寺承天閣美術館
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時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 一般:800円(700円) 大学生・65歳以上:600円 中高生:300円 小学生:200円 |
注意事項等 | ※()内は20名以上の団体料金 |
お問い合わせ | TEL:075-241-0423075-241-0423 |
ホームページ | https://www.shokoku-ji.jp/museum/ |
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