Exhibitions展覧会

京都市街から北上し、日本海に抜けると、そこは「海のある奈良」とも称される若狭(現在の福井県)小浜。どこか懐かしい田園風景の中に古寺が点在する小浜は、文化財の宝庫として知られています。
なかでも多田寺は、天平勝宝元年(749年)に孝謙天皇の勅願によって勝行上人が創建したと伝えられる古刹で、若狭最古の木彫仏像をはじめ多数の宝物を所蔵しています。

この展覧会では、多田寺の秘仏本尊・薬師三尊像が寺外で揃って初公開となります。薬師如来像は等身を超える大きさで、堂々たる風格と迫力を備えています。
この他にも福井県の指定文化財でもある四天王像や阿弥陀如来坐像など平安～室町時代の貴重な仏像や、新発見の仏像・仏画、寺の歴史を伝える資料など、多田寺に伝来した宝物のすべてが展観されます。
また、若狭で祀られる薬師如来像や、関連する薬師信仰の資料も勢揃いします。
またとないこの機会をお見逃しなく、素朴な中に力強さを秘めた仏像群の魅力をご堪能ください。