今年活動25周年を迎えたSION。2010年は、3枚のアルバムのリリース、日比谷野外音楽堂でのライヴ、そして全国ツアーを精力的にこなし、アニバーサリーイヤーにふさわしい一年となっている。また、名演を見せた龍馬伝でかねてから親交のある福山雅治との共演や、京都出身の10-FEETとの対バンなど、世代を越えての繋がりも印象的である。12月8日の磔磔での公演を目前に控えた彼に、25周年のこと、世代を越えてつながる面白さ、そして京都について語ってもらった。
スタッフ二号 様々な試みをされた25周年のアニバーサリーイヤーも、いま回られているツアーでいよいよ佳境を迎えられていると思いますが、一年を振り返ってみてどのような一年でしたか?
SION 今年は、アルバムを三枚出しましたし、ライヴもやって、恒例の野音もやって、大河とかやりなれない仕事もして、なかなか忙しい一年だったね。
スタッフ二号 そのなかでも印象に残っているものはありますか?
SION 今だったら、やっぱり龍馬伝のことが残っているのと、ツアーかな。まだ札幌と福岡と山口だけですけどその時の感じが残ってる。
スタッフ二号 ブログなども拝見していますが、ただツアーを回っているのではなくて、その土地その土地で、そこにいる人と共にライヴを作り、楽しまれているなという印象を受けました。
SION やっぱ、好きな人が日本中にいるのは、嬉しいよ。あそこに行ったらあいつがいるとか、こいつがいるとか。
スタッフ二号 25年活動をされてきた中で、今と昔とで変わったことはありますか?
SION 変わったことは…ちゃんと仕事に行くようになった。最初の何年かは行かないこともあったからね。電話にも出ないから、ドアにマネージャーが来て張り紙をしていくんだけど、一番下のやつは「みんな待ってましたよ。」って。無視していたらどんどんどんどん増えていって、取り立て屋みたいにいっぱいになって「いいかげんにしろ、いるのはわかってるんだ」とか(笑)電報まで来たりして。
今では、ちゃんと仕事行くようになったよ。
スタッフ二号 逆に、変わらないことはありますか?
SION 変わらないことは、いまだに歌を書いて、作ることが、自分にとって生きていられる一番の喜びであることかな。それは変わらない。
スタッフ二号 曲を作るときは、何か思いを込めて作られるのですか?
SION 辛いときに辛い歌を書かないようにするときもあるし、まったく反対の思いの歌を書くときもあるけど、あまり意識はしてないですね。ギターを持って、「さあ、歌を書こう」っていう感覚でもあんまないんだけど、なんか弾いていたら一言言葉が浮かんできたり、メロディが浮かぶ。結局、これまで、見てきたもの、聴いてきたものが後に残っていて。見たいもの、それは若い子のおっぱいでもいいんだけど、そして真ん中に俺がいて。後ろと前にある、その景色がちょうど、なんとなく混ざって、ぽろぽろっと。