【論考】DOMMUNEを初めて観ました - DOMMUNEのすごさと、DOMMUNEにみるWEBの可能性
告白します。音楽メディアやってるくせに、昨晩DOMMUNE初めて観ました.
あっ、すいません、石投げないで下さい、すいませんすいません。一号です。
今更感はたっぷりですが、最近TwitterのTL上でよく見かける「DOMMUNE」という単語が気になりつつもなんとなく気になっている方もおられるかと思います。結論から言うと、「DOMMUNE最高!みんな観よう!」ということでよさをここで語ってみたいと思います。
そもそもDOMMUNEって何?中の人はだれ?何をしてるの?
単刀直入に言うと、「宇川直宏というひとが、渋谷にあるスタジオで、夜な夜なDJをしているところをライヴストリーミング配信しています」といった感じでしょうか。
宇川さんはwikipediaによると、「グラフィックデザイナー、映像作家、VJ、現代美術家、文筆家」などなど多彩な顔を持つお方。メディアレイピストという自称からもわかるように、既存の枠組みに囚われない創作活動をしているアーティスト、といったところでしょうか。
その宇川さんが、自前でスタジオを開設。そしてそのスタジオで夜な夜なDJをして、しかも「ダダ漏れ」で話題のUSTREAMを利用してライヴストリーミングしている。USTREAMは、Twitterと親和性の高いサービスのため、Twitterの中で即座に話題沸騰。ビューワーはうなぎのぼりで、コンスタントに3~4000ビューワーを抱える、言わば「人気番組」のポジションをあっという間に手に入れてしまったってわけです。
で?何がすごいの?何が面白いの?
一般的に言われているのは、
- 1.まずは宇川さんのDJ・VJの腕
- 2.配信される音質の良さ
- 3.コンスタントに配信されている
というあたりでしょうか。
1.については言わずもがな。2.については、USTREAMのあまり丈夫でないサーバ環境で、上質なレベルの音質を提供しているという点が凄い。3.については、継続をして運営されているという例がなかなか他にないという点が凄い。
そして、(繰り返し書いていますが)あまりクラブミュージックに明るくない私が思うDOMMUNEのすごさというのは、一つに、みんなが集まる「場」を作り出したというところにあるのではないかと思うのです。
これまででも、WEBに楽しいひとときを過ごす場というのはあったと思います。しかし、それは各人が個別に持っているもので、それぞれがそれぞれの楽しみ方でWEBに一日の限られた時間を使っていたのではないでしょうか。ある学生は一日中ニコ動を観て過ごし、会社帰りのサラリーマンはニュースサイトのフィードをだら見して過ごす、そういう風にバラバラなものだったのではないかと。
そういう中、USTREAMができて、ライヴ配信が誰にでもできるようになった。これによって「今この瞬間、ある特定のURLにアクセスしている」ということに、この上ない価値が生まれたのではないかと思うのです。そして、宇川さんはそこに本気で「場」を提供した。その本気具合によって、もはや予定調和とすら言ってもいいほどに、そこに人が集まった。それがひとつのすごさ。
もうひとつは、WEBならではの「端末さえあれば、どこでもアクセスできる、視聴できる」というところに着目している点。ちょっと考えてみればわかりますが、たとえば、部屋を暗くして、PCをちょっといいオーディオに繋げて、DOMMUNEを再生すれば、そこはもうクラブだと思いませんか?
仕事で明日があるからイベントに行くことはできない。でも家に帰ればDOMMUNEがある。こういう思いが生成された時点で、もう勝ちと言っていい。多くの人がイベントに行くであろう金土は配信を行わないという点からも、そういうところを狙っているのがわかります。
変な喩えですけど、DOMMUNEは昭和で言うところの、野球のナイター中継だと思うんです。それがある、ということに普遍性・定番性があって、たくさんの人の「おきまり」になっている。そんな大変なことを、WEBを使ってできてしまう。そこに凄さがあるんじゃないか、と思ったり。
総括
すごさを説明するというのはまあまあ無粋なことで、私が書いたことは余計なお世話だったかもしれません。が、DOMMUNEのすごさ、そして、WEBの可能性を全力で応援したかった、ということでちょっとした論考を書いてしまいました。
なにはともあれ、もし今あなたがDOMMUNEを視聴できる環境にあるのなら、すぐさまアクセスすることをおすすめします!それだけの価値があるということが、お伝え出来ていたら幸いです。
ということで、今夜もLet's DOMMUNE!!!!!!!!!
リンク
■DOMMUNE公式サイト
配信スケジュールなども上記のサイトでみることができます。
(ゆくゆくは上記URLに実装されるようですが、現状は画面をクリックして
USTREAMのチャンネルにアクセスしないとライヴチャットはできないようです)