【ライブレポート】相対性理論「立式Ⅱ」21世紀のポップミュージック神が、京都会館に降臨。
いってきました。スタッフ1号、2号、そして京遊プロジェクト統括デザインディレクター(えらいひと)と3人で参戦。
当日は生憎の雨でしたが、京都会館の席はほぼ満席。キャパが確か2000人くらいのホールです。仕事で遅れましたが、開演が押していたようで2曲目から聴くことができました。
この日、サポートにはまさかまさかのウリチパン郡やPARAのドラムで知られる千住宗臣さんと、栗コーダーカルテットでも活躍する近藤研二さんが参加。演奏も、お二人のテクニックが存分に活かされたものに仕上がっていましたが、それが相対性理論のサウンドを変えてしまうかというと、決してそんなことはない。相対性理論の軸のブレなさというものを認識する。
相対性理論を語る上ではどうしてもこれは月並みな印象でしかないのでしょうが、やはり、やくしまるえつこから目が離せない。「どんな顔してるんだろう」「どんな歌い方するんだろう」「ライブパフォーマンスとかあるのかな?」「生とCDだとどのくらい違うんだろう?」メディア露出が皆無に等しいので、とにかく、いろんなことを想像してしまう。だから目が離せない。
この日、やくしまるえつこさんが喋ったのはひらがなにして57文字(だいすきだいもんじちゃんねるはさんてれびきょうとばーさすえいりあんばいばいまたねこんどうさんとせんじゅくんおやすみ)。1ツイートよりも少ない文字数のMCでしたが、我々を含む観客は全員、ただ奏される極上クオリティのポップ・ミュージックと「やくしまるえつこ」という奇跡的な確率の上に存立している神に目を釘付けにされておりました。
微動だにせず、フェイクもない、音程のズレもない、完璧なボーカルで歌うやくしまるえつこ。間奏が長い曲は床に座り、喉が乾けば―きっと箱買いしたのであろう―コントレックスをこくこく飲む(しかも両手で持って!)恋でもない、愛っていうほど聴き込んでるわけでもない、でも目が離せない。もはや相対性理論というか、やくしまるえつこというのは、存在じゃなく現象に近いんだろうか。そんな風にも思ってしまうほどの、引力。これは筆舌に尽くし難い。
相対性理論がなぜ自主企画をこの京都でやったのかはわかりませんが、少なくともこの日2000人もの人間が相対性理論という現象を体験した。こうやって、多くの人に語り継がれる伝説が出来上がっていくような気もするし、あるいはそうではなくて、ひたすら個人的なものとして、記憶の奥深くに刻まれていくのかもしれない(というのは、この日、1人で来ている客が圧倒的に多かったのです。大勢の人が参加したにもかかわらず、みんなバラバラに歩いていたので、帰路が静かだった)。
どちらにせよ、「2011年11月22日、相対性理論が自主企画で京都会館を満員にした」ということは、事実であり、またひとつの事件であると思う。彼女らが持ち込んだこの異質さは、相対性理論というタイムレスなフォーマットの確立を意味するのか、それとも、シーン全体の変容を意味するのか、両方なのか。それを見守っていきたいという気持ちにさせられてしまった夜でした。
※上の写真は先行予約特典のやくしまるえつこイラスト入りチケット。なんか、なんとも言えない気持ちになるタッチのイラスト。
1.シンデレラ
2.ミス・パラレルワールド
3.ふしぎデカルト
4.人工衛星
「大好き、大文字」
5.夏の黄金比
6.チャイナアドバイス
7.おはようオーパーツ
「チャンネルは、サンテレビ」
8.テレ東
9.さわやか会社員
「京都、バーサス、エイリアン」
10.C0COSMOS vs ALIEN
11.ほうき星
「バイバイ」
12.小学館
「またね」
「こんどうさんと、せんじゅくん」
en-1.分解くん
en-2.宇宙ちゃん
en-3.LOVEずっきゅん
en-4.ムーンライト銀河
「おやすみ」
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