【新スポット紹介】平野の家 わざ永々棟。京都でエラールのピアノが聴ける！
スタッフ1号 (2010年11月 9日 10:18)
11月、北野天満宮と平野神社の中間に、あたらしいミュージックスポットが誕生しました。その名も「平野の家 わざ永々棟」。
平野の家 わざ永々棟とは？
白沙村荘 橋本関雪記念館の副館長、橋本眞次さんのブログによると、
この永々棟を手掛けた数寄屋大工の山本隆章棟梁曰く大正末の木造建築を改修した「平野の家 わざ 永々棟」が平成２２年１１月に完成致します。昨今たくさんの「日本建築」が取り壊されていく中、少しでも多くの伝統的な大工の仕事を残したい思いから入手、修復致しました。
大工や左官、庭職人を始めとするたくさんのさまざまな職人たちの伝統技術を駆使し、また現代の技術や感性も盛り込みまして、また若手の訓練も兼ねた工事で３年がかりの完成です。この家の建てられた時代の空気、西洋文化の影響を受け和洋折衷が持て囃された大正・昭和初期の文化の息吹を感じつつ、伝統的な京都の文化・日本文化の素晴らしさを再認識していただける空間になればと願います。
古い技術や文化を受け継ぎながらそれに新しい技術も加えて次の世代へ伝えていく、その営々としたつながりが今日の伝統の姿なのだと思います。未来へ広がってほしいと願います。
とのこと。
そんな職人のわざの粋であるところの建物が、なぜミュージックスポットかと言いますと、この「平野の家 わざ永々棟」にはエラールピアノがあるのです。
エラールピアノとは？
エラールピアノとは？
現在ピアノの三大メーカーと言えば、スタインウェイ（アメリカ）、ベーゼンドルファー（オーストリア）、ベヒシュタイン（ドイツ）。この中には含まれていませんが、以前はフランスにも素晴らしいピアノをつくるメーカーがありました。そのフランスのメーカーのひとつがエラールです。
エラールは、かのフランツ・リストが愛したピアノといわれています。また、エラールのピアノを贈られたベートーヴェンが、その音色の美しさに刺激を受け、傑作を産み出していったという有名な逸話もあります。
残念ながら20世紀に入って会社経営が傾き、一時は同じくフランスの名門ピアノメーカーであったプレイエルと合併して持ち直したかと思われましたが、結局この会社も倒産してしまいます。ですから、エラールのピアノは現在この世界に現存する限りの貴重な楽器、ということになります。
スタインウェイなんかと違って新品が売られていないので、エラールのピアノって見ようと思ってもなかなか見られないのです。地方都市だと、楽器フェアなんかに特別展示されてるかされてないかというレベルなんじゃないかな。それが平野の家 わざ永々棟に行けば見られる。これは京都のクラシックファンには耳寄りな情報なんじゃないでしょか。
もちろん、エラールの音色を聴くことのできるイベントも催されています！
「エラールピアノで聴くショパンとリスト・ドビュッシーとラヴェル」
平成22年12月11日（土)午後2時・6時
12日（日)午前11時・午後2時
「エラールピアノで楽しむクリスマス」
平成22年12月18日（土)午後2時・6時
19日（日)午前11時・午後2時
会場 永々棟（京都市北区北野東紅梅町１１番地) 会費 1500円 お抹茶付き
お問い合わせは わざ永々棟事務局「コンサート」係
Tel 075-462-0014 Fax 075-462-0114 までどうぞ。
平野の家 わざ永々棟へのアクセス
市バスの場合：
■「衣笠校前」より下車徒歩3分
・京都市営地下鉄「北大路」駅より204または205系統
・「京都駅」より205系統
■「北野白梅町」より下車徒歩3分
・「四条河原町」より203系統
車の場合：
駐車場はありませんので、地図にある（P）マークの有料駐車場をご利用下さい。
地図によると、衣笠小学校の向かいあたりにあるようです。この11月に改修されたばかりなので、その雰囲気でわかるのではないでしょうか。
音楽だけでなく、さまざまなイベントが行われるスポットみたいなので、また情報掲載したいと思います！
