Exhibitions展覧会
Body Buddy Baby
群馬を拠点に活動しているアーティスト川松康徳と、京都芸術センターの共同企画展。今日的な情報環境の中における「身体と実存」の関係を考えることをテーマに、川松をはじめ4名のアーティストによる作品を展示します。
乳幼児(Baby)が自らの身体(Body)を起点に他者や世界と絆(Buddy)を取り結ぶように、アーティストたちは、現代社会の中での自らの身体を起点に世界を捉え返します。
会期中には展示のほかにもパフォーマンスやレクチャーなどの関連イベントも開催。ぜひご高覧ください。
ドラマのワンシーンが流れている。犯人を追跡する警察。GPS、監視カメラ、口座 履歴、電子決算、通話記録、IPアドレス、、、
四六時中記録され、離散したログに残るバラバラになった犯人を時空間で関連付けることで、身体の在処をトラッキングしていく。いくつもあったタイムラインがひとつに集約していくドラマとは反対に、現実はパーソナルなタイムラインの中で、デジタライズされたログの羅列が主体を物語っていく。
ひとつである必要がなくなった時間、同じである必要がなくなった空間には、語りやすく加工して切り出された私と、そのためのランダムに離散した身体が浮いている。それは本来身体が持っていた自由になる制約への所作を、記述され続ける現実の中に閉じこめてしまう。閉じられた所作はコストになってしまい、コストパフォーマンス/タイムパフォーマンスとして支払いの対象となる。
そうやって社会的構築物となったアイデンティティに、私たちの実存はあるだろうか?
本展は身体の在処、そのプリミティブな制約を再起動するために、デジタライズされる身体/現実への反応として、バイオメトリクス(生体認証) における情報処理過程を参照しながら、それぞれのアーティストの実践の先に、これからの 在り方を見つけていく展覧会です。(川松康徳)
出品作家
吉川永祐、高橋順平、内田望美、川松康徳
※各作家の詳細については、京都芸術センターのホームページをご確認ください。
オーディオガイド
本展では、各作品の近くに身体を基準とした作品の見方を示すオーディオによるガイドバイアスが設置されています。
それは作品の見方を案内するよりも、特定の基準に照らし合わせ、むしろ鑑賞者の認知を誘導するものとなってしまうでしょう。その認知バイアスをすり抜けて、独自の「身体」を見つけることができるでしょうか?
展覧会概要
期間 | 2024/11/05(火) 〜 2024/12/22(日) |
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会場・開催場所 |
京都芸術センター
ギャラリー北・南 |
時間 | 10:00~20:00 |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 無料 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は京都芸術センターのホームページをご確認ください。 |
お問い合わせ | TEL:075-213-1000075-213-1000 |
info@kac.or.jp | |
ホームページ | https://www.kac.or.jp/events/20240913/ |
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