KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2023 のメインプログラム。世代の違う女性写真家・石内都と頭山ゆう紀による、「身近な女性の死」という共通点のある作品を同じ空間に展示する、対話的な二人展です。">

Exhibitions展覧会

石内都《Mother’s #39》 Courtesy of The Third Gallery Aya © Ishiuchi Miyako
石内都《Mother’s #39》 Courtesy of The Third Gallery Aya © Ishiuchi Miyako
石内都《Mother’s #5》 Courtesy of The Third Gallery Aya © Ishiuchi Miyako
石内都《Mother’s #5》 Courtesy of The Third Gallery Aya © Ishiuchi Miyako
石内都《Mother’s #57》 Courtesy of The Third Gallery Aya © Ishiuchi Miyako
石内都《Mother’s #57》 Courtesy of The Third Gallery Aya © Ishiuchi Miyako
シリーズ《境界線13》より © Yuhki Touyama
シリーズ《境界線13》より © Yuhki Touyama
 © Yuhki Touyama
© Yuhki Touyama
© Yuhki Touyama
© Yuhki Touyama

【KYOTOGRAPHIE2023】a dialogue between Isiuchi Miyako and Yohki Touyama「透視する窓辺」With the support of KERING'S WOMEN IN MOTION

2023/04/15(土) 〜 2023/05/14(日)

KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2023 のメインプログラム。世代の違う女性写真家・石内都と頭山ゆう紀による、「身近な女性の死」という共通点のある作品を同じ空間に展示する、対話的な二人展です。

そのものに宿る記憶と時間をフィルムにおさめ、作品を発表してきた国際的な写真家・石内都。彼女は共に展示を行う次世代の若手女性写真家として頭山を指名し、本展が実現しました。

本展で石内は《Mother’s》シリーズを展示します。2000年に亡くなった自身の母の遺品と向き合ったこの作品は、これまでに世界中で展示されてきました。作中では個人的なテーマを扱っていますが、石内が展示を繰り返し数多くの人の目に触れることで、モチーフは「自分の母」という存在から誰のものでもない「母親」、そして一人の「女性」へと昇華していきました。

頭山は友人の死をきっかけに撮影を始めたシリーズ《境界線13》から家族のいる風景の作品と、2年前のコロナ禍に亡くした祖母を介護し看取るまでの日々を写した最新作を展示します。
しかし、そこには他の家族は写っていても祖母と昨年急逝した母の姿は写っていません。頭山は新作では祖母自身を撮影するのではなく、病気で外出できなくなった祖母の立場に立ってシャッターを押すことに決め、相手に寄り添おうとしたのです。

二人の写真家は、写真を通して今は亡き相手とコミュニケーションをとるようにしました。頭山はまた、石内の《Mother‘s》と並んだ空間に展示することで、母親との新しい関係が築けると考えています。 作品が写す「個」は、展示によって写真の対象そのものから解放されることで、そのモチーフは普遍性を持ち、さらに社会性の領域へと境界線を超えていくのです。

長きにわたり写真家として歴史を作ってきた石内と、世代の異なる頭山。今回の対話で写真史に新たな1ページが刻まれることになるでしょう。ぜひご高覧ください。


※本展はケリングの「ウーマン・イン・モーション」の支援により制作される、世代の違う女性写真家2名による対話的なエキシビションとなります。「ウーマン・イン・モーション」は、アートとカルチャーの分野で活躍する女性に光を当てることを目的として2015年に発足し、以降様々な芸術分野における女性の地位や認識についての理解を深め、変化を促すためのプラットフォームとなっています。

出展作家

石内 都

群馬県桐生市生まれ、神奈川県横須賀市育ち。
1979年《Apartment》で第4回木村伊兵衛賞受賞。本展出品作品である《Mother’s》で第51回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家選出。2007年より現在まで取り組んでいる、被爆者の遺品を撮影した作品《ひろしま》も国際的に評価されている。2013年紫綬褒章受章。2014年には“写真界のノーベル賞”と呼ばれるハッセルブラッド国際写真賞を受賞。
近年の主な展覧会・出版物に、個展「Postwar Shadows」(J・ポール・ゲッティ美術館 ロサンゼルス 2015)、写真集『フリーダ 愛と痛み』(岩波書店 2016)、個展「肌理と写真」(横浜美術館 2017)、個展「石内 都」(Each Modern 2022 台湾)、個展「Ishiuchi Miyako」(Stills 2022 エディンバラ)、「六本木クロッシング」(森美術館 2022)などがある。
作品は、東京国立近代美術館、東京都写真美術館、横浜美術館、ニューヨーク近代美術館、J・ポール・ゲッティ美術館、テート・モダンなどに収蔵されている。

頭山ゆう紀

1983年千葉県生まれ。東京ビジュアルアーツ写真学科卒業。生と死、時間や気配など目に見えないものを写真に捉える。自室の暗室でプリント作業をし、時間をかけて写真と向き合うことで時間の束や空気の粒子を立体的に表現する。主な出版物に『境界線13』(赤々舎 2008)、『さすらい』(abp 2008)、『THE HINOKI Yuhki Touyama 2016−2017』(THE HINOKI 2017)、『超国家主義−煩悶する青年とナショナリズム』(中島岳志 著、頭山ゆう紀 写真/筑摩書房 2018)がある。

展覧会概要

期間 2023/04/15(土) 〜 2023/05/14(日)
会場・開催場所 誉田屋源兵衛 竹院の間
時間 10:00~18:00(入館は17:30まで)
休館日 4/19(水)、4/26(水)、5/10(水)
料金 【単館チケット】
大人:1,000円
学生:800円(要学生証提示)

※中学生以下・障害者手帳をご提示のご本人様と同伴者1名は無料
※パスポートでの入場は会期中1回のみ有効(エクスプレス・パス利用者を除く)
注意事項等
  • 発熱などの風邪症状がおありの方・体調がすぐれない方は来場をお控えください。
  • 混雑時には入場制限を行う場合がございます(エクスプレス・パス利用者を除く)混雑状況については、KYOTOGRAPHIEの公式サイト、公式SNSアカウントを随時ご確認ください。
  • 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。ご来場前にKYOTOGRAPHIEの公式サイトや公式SNSにて最新情報をご確認ください。
E-Mail info@kyotographie.jp
ホームページ https://www.kyotographie.jp/programs/2023/ishiuchi-miyako/

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