Exhibitions展覧会
奈良原一高「ジャパネスク〈禅〉」【KYOTOGRAPHIE2022】
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2022 のメインプログラム。2020年に逝去した日本を代表する写真家の一人・奈良原一高の作品から《禅》シリーズを、建仁寺山内の塔頭・両足院にて展示します。
1959年に結成した写真家集団VIVOの一員として知られ、日本の写真表現をリードするフォトグラファーだった奈良原一高。主に軍艦島と桜島の麓の地を舞台とした『人間の土地』(1956年)やパリを中心にヨーロッパ各地で石造りの建築物等に取材した『ヨーロッパ・静止した空間』(1967年)等で知られます。
今回の展覧会で展示する《禅》シリーズは、1970年刊行の写真集『JAPANESQUE(ジャパネスク)』の一部として発表されたものです。『JAPANESQUE』は1962~65年までの3年をヨーロッパで過ごした奈良原が、帰国後にその経験と培われた技術を駆使して改めて「日本」のイメージを撮影したものでした。《禅》シリーズでは実際に寺院に取材し、厳しい修行にあけくれる僧侶たちの様子などを、ハイコントラストのモノクロ画像、超広角レンズ、ソラリゼーション、長時間露光などさまざまな技術や表現を駆使して、奈良原独自の視点で禅寺の世界を描き出しています。
実際の禅宗寺院である会場・両足院の空間と奈良原の捉えた《禅》の世界の共演をご高覧ください。
奈良原一高
1931年福岡県生まれ。1954年中央大学法学部卒業、1959年早稲田大学大学院 文学研究科 芸術学専攻修士課程修了。1959年に東松照明、細江英公、川田喜久治、佐藤明、丹野章らとともに写真のセルフ・エージェンシー「VIVO」を設立(1961年解散)。1962–65年パリに、1970–74年はニューヨークに在住。1974年以降は東京で精力的に活動し、国内外で高い評価を受ける。
『ヨーロッパ・静止した時間』(鹿島出版社 1967年)、『消滅した時間』(朝日新聞社 1975)ほか、数十冊の写真集を刊行。
主な個展に「人間の土地」(松島ギャラリー 東京 1956)「Ikko Narahara」(ヨーロッパ写真美術館 パリ 2002–2003)、「時空の鏡:シンクロニシティ」(東京都写真美術館 2004)など。主な受賞に日本写真批評家協会新人賞(1958)、第2回ヴェネツィア国際写真ビエンナーレ銅賞(1959)、芸術選奨文部科学大臣賞(1968)、毎日芸術賞(1968)、紫綬褒章(1996)などがある。2020年1月逝去。
本展で展示する《禅》シリーズを収めた写真集『JAPANESQUE(ジャパネスク)』は1969年に『カメラ毎日』にて連載され、1970年に毎日新聞社より刊行。デザインは日本を代表するグラフィックデザイナー・田中一光が手掛けている。
会場・アクセス
両足院(建仁寺山内)
〒605-0811 京都市東山区大和大路通四条下る4丁目小松町591
【京阪】「祇園四条」駅下車、徒歩7分
【阪急】「河原町」駅下車、徒歩10分
展覧会概要
期間 | 2022/04/09(土) 〜 2022/05/08(日) |
---|---|
会場・開催場所 | 両足院(建仁寺山内) |
時間 | 10:00~17:00(入場は16:30まで) |
休館日 | 4/13(水)、4/20(水)、4/27(水) |
料金 | 【単館チケット】 一般:1,000円 学生:800円(学生証をご提示ください) |
注意事項等 |
|
お問い合わせ | TEL:075-708-7108075-708-7108 |
info@kyotographie.jp | |
ホームページ | https://www.kyotographie.jp/exhibitions/2022/ikko-narahara/ |
関連アートイベント
関連記事
該当する記事はございません。