Exhibitions展覧会
倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙
日本で初めてインテリアデザイナーという職業領域を確立させた、倉俣史朗(1934-1991)。その業績を代表作や関連資料、倉俣自身の言葉を通じてたどる大規模回顧展です。
倉俣史朗は、東京・銀座のランドマークとなる商業施設「三愛ドリームセンター」の店内設計で注目を集め、1965年にクラマタデザイン事務所を摂逸して独立。高度経済成長と共に変化し続ける都市を舞台に、当時はまだ曖昧な認識しかなかった「インテリアデザイナー」の領域で活躍しました。透明なアクリルを使用し、まるで商品が宙に浮いているかのように見える棚や、光そのものにかたちを与えたかのようなショーケース。華やかで移り変わりの激しい商業空間を、倉俣は永続性のない幕間劇に例えました。
一方で、倉俣は、商品化を前提としない自主的に制作した家具を発表しています。遊び心を感じさせる変型の引出し、板硝子を貼り合わせ最小限の構造を突き詰めた椅子、造花のバラが浮遊するアクリルブロックの椅子。1981年にエットレ・ソットサスに誘われて、イタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加すると、一躍国際的な評価を高めました。倉俣が「言葉で語れない部分を形で言おう」とした家具たちは、大切に保管されて受け継がれ、今なお能弁なまでに魅力的です。
また、当時の雑誌には毎月のように倉俣のインテリアや家具、そしてその時々の言葉が紹介されていました。彼の話は、デザインと一見関係のないような、幼少期の思い出や夢に見たことにまで広がっていきます。
本展では、独立以前の三愛時代の仕事を紹介したプロローグとその後年代に添った4章構成で、倉俣の言葉に基づくテーマごとに作品を展示。エピローグでは、これまであまり公開されてこなかった私信や彼の創作の源泉ともいえる夢日記などの資料、愛蔵品の数々を紹介します
倉俣は1991年に56歳の若さで急逝しました。その没後5年後にあたる1999年には最初の回顧展「倉俣史朗の世界」が開催され、東京やアメリカ、ヨーロッパなど世界各地を巡回しました。その開催地の一つが京都国立近代美術館です。
今回25年ぶりに再び京都に帰ってくる倉俣史郎展。倉俣の足跡を辿ることで、彼のデザインが語りかけるメッセージに耳を傾けるとともに、キャリアの途中で突然失われた「その先」を想像します。
PODCASTでも紹介しています
展覧会概要
期間 | 2024/06/11(火) 〜 2024/08/18(日) |
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会場・開催場所 |
京都国立近代美術館
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時間 | 10:00~18:00(金曜日は20:00まで/入場は各日閉館30分前まで) 【8/3(土):もまっくファミリーアワー】 9:00~10:00 ※通常開館前の特別入場 ※主に小中学生、小さなお子さん連れのご家族向けの特別入場を開催します。 ※この時間帯は会場内での会話が前提となります。おしゃべりしながら観覧されたい方、多少騒がしくても問題ない方はぜひご来場ください。 |
休館日 | 月曜日(ただし7/15、8/12は祝日のため開館)、7/16(火)、8/13(火) |
料金 | 一般:1,700円(1,500円) 大学生:1,100円(900円) 高校生:600円(400円) ※()内は20名以上の団体料金 ※中学生以下、及び心身に障がいのある方と付添者1名、母子・父子家庭の世帯員の方は無料(入館時に証明できるものをご提示ください) ※上記料金でコレクション展もご覧いただけます。 ※その他企画チケットについては京都国立近代美術館のホームページをご確認ください。 |
注意事項等 | 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報は京都国立近代美術館のホームページをご確認ください。 |
お問い合わせ | TEL:075-761-4111075-761-4111 |
ホームページ | https://www.momak.go.jp/ |