Exhibitions展覧会
【KYOTOGRAPHIE2023】松村和彦「心の糸」
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭2023 のメインプログラム。 昨年の「KG+SELECT 2022」にてグランプリを受賞した松村和彦による個展です。グランプリ受賞作品となったシリーズ「心の糸」を、大正時代の町家建築・八竹庵の空間にて展開します。
「超高齢社会」である日本では、総人口の28.9%が高齢者であり、また2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)が認知症になると予測されています。一方で、認知症の症状が具体的にどのようなものか、その実態についてはあまりわかっていない人も多いのではないでしょうか。
松村は、写真記者として2017年から認知症の本人・家族・周囲の人々に長期取材を重ね、それぞれの日々や移ろい、歩みをカメラに捉えています。
本展では、築100年の町家を舞台に、松村の作品とともに認知症の症状を理解し、認知症の世界を体験するような空間構成となっています。
タイトル「心の糸」は松村が取材をした男性が、認知症を発症した妻から「お父さん」と言われ父とみなされたときに、妻との心の糸が切れてしまった、と松村に語ったことに由来します。
誰しもに等しく課せられる老いとは何か、その先にある死とどう向き合っていくか。松村の写真と言葉は、認知症への理解を深めるきっかけを真摯に提示しながら、私たちの日々の暮らしにあるささやかな幸せや、認知症になっても失われることのない人生の美しさと価値に、やわらかな光を照らしています。
松村和彦
1980年生まれ。2003年京都新聞社に入社。2005年に写真記者となる。写真集に、京都の芸舞妓の人生を描いた『花也』(2014年/京都新聞出版センター)、家族の生と死を通じて命のつながりを描いた個人的作品『ぐるぐる』(2016年/自主制作)がある。
2019年にKG+にて発表した写真展「見えない虹」では、地域医療や在宅医療を先駆けて行っていた京都・西陣の早川一光医師に長年にわたり密着。早川医師自身が在宅医療を受ける側となって知った気づきや、周縁のできごとを多角的にとらえ、その人生を通じて日本の社会保障史をたどった。2021年、同作にてキヤノン写真新世紀 佳作を受賞。2022年、KG+SELECT2022にて発表した「心の糸」がグランプリ受賞。
展覧会概要
期間 | 2023/04/15(土) 〜 2023/05/14(日) |
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会場・開催場所 | 八竹庵(旧川崎家住宅)2F |
時間 | 10:00~19:00(入場は18:30まで) |
休館日 | 会期中無休 |
料金 | 無料 |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:info@kyotographie.jpinfo@kyotographie.jp |
info@kyotographie.jp | |
ホームページ | https://www.kyotographie.jp/programs/2023/kazuhiko-matsumura/ |
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