Exhibitions展覧会
合わせ鏡の対話/不在の間――森村泰昌とドミニク・ゴンザレス=フォルステル
「森村泰昌:ワタシの迷宮劇場」(京都市京セラ美術館)の開催に合わせ、京都国立近代美術館では森村泰昌と、彼と交流の深い芸術家ドミニク・ゴンザレス=フォルステルの関係を紹介する展示を行います。
森村泰昌は、1980年代より大阪を拠点に活動し、自らの身体を使って西洋名画や著名人に扮したセルフポートレイト写真のシリーズで知られます。性差と人種を問わず変幻自在に、ユーモアをまじえて演じきる数々の作品は、国内外で高い評価と圧倒的な人気を得てきました。
京都国立近代美術館では1990年「移行するイメージ: 1980年代の映像表現」展、1998年の個展「森村泰昌:空装美術館」、2018年「ゴッホ:巡りゆく日本の夢」展の関連展示、そしてコレクション展を通じて、これまで折に触れてその作品を紹介してきました。
一方、ドミニク・ゴンザレス=フォルステルはフランス・ストラスブール出身で、1990年代から文学や映画、建築、歴史などから着想したインスタレーションやヴィデオ作品を発表し、2002年にマルセル・デュシャン賞を受賞。近年は小説や映画の登場人物に扮装し、テキストと音楽を用いたレクチャー/パフォーマンスを発表しています。
2013年に京都で上映されたレクチャー/パフォーマンスでは映画『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラの姿で登場しましたが、その衣装は森村泰昌がかつて作品制作に使用したもので、森村とゴンザレス=フォルステルの二人の交流はこの衣装の貸し借りから始まりました。
アイデンティティと変身をめぐる二人の近年の創作活動には共通点が見られます。ゴンザレス=フォルステルの《読書のカーペット》のシリーズについて、森村は「カーペット=作家の身体、積み上げられた書物=作家の精神」と図式化し、「ドミニク流の〈不在のセルフポートレイト〉」と評しています。
一方、森村についてゴンザレス=フォルステルは「アイデンティティと存在に絡む問題系を探究する術を世に知らしめた」と賛辞を送っています。
この展示では、京都国立近代美術館が所蔵している森村作品12点と、ドミニク・ゴンザレス=フォルステルのインスタレーション「読書のカーペット」、さらに「PARA-SOPHIA 京都国際現代芸術祭2015」で行われた、両者の対談イベント『森村泰昌×ドミニク・ゴンザレス=フォルステル「合わせ鏡の対話」』のアーカイブ映像を通じ、二人の関係を紹介します。
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展覧会概要
期間 | 2022/03/18(金) 〜 2022/05/15(日) |
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会場・開催場所 |
京都国立近代美術館
4階コレクション・ギャラリー内 |
時間 | 9:30~17:00(金・土曜日は20:00まで) |
休館日 | 月曜日(ただし、5/2(月)は開館) |
料金 | 一般:430円(220円) 大学生:130円(70円) 高校生以下・18歳未満の方、65歳以上の方:無料 ※()内は20名以上の団体料金 ※国立美術館キャンパスメンバーズの方は、学生証・職員証の提示により無料 ※同時期開催の企画展「サロン!雅と俗-京の大家と知られざる大坂画壇」のチケットでもご覧いただけます(コレクション展のチケットでは企画展はご覧いただけませんのでご注意ください) |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-761-4111075-761-4111 |
ホームページ | https://www.momak.go.jp/ |
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