Exhibitions展覧会

ふるさかはるか:ことづての声/ソマの舟

北欧や東北地方など様々な土地に取材し、その土地の自然素材を得て作品を制作している木版画家・ふるさかはるかの個展です。

ふるさかは、「自然と共に生きる人びとのことばや手仕事」を眼差し、自身の手仕事(版画制作)や他者の手仕事を通じて「人が自然から何を読み取り、協調しているのか」について知り・確かめる行為として、取材から木版画制作の一連に取り組んでいます。木や土など、その土地の自然素材から生み出されるふるさかの木版画は、その過程から自然や暮らしを「汲み取る」行為といえます。

2017年よりふるさかは、津軽・南部地方で山の人びととその手仕事へ取材し、何気ないことばを聞き取りながら、彼らの「山の命との向き合い方」に眼差しを向けてきました。山に暮らす人と自然の関係性への洞察が手仕事やことばにどのように表れているのか。ふるさかは自らの手で理解すべく、土を拾い藍を育てて絵具を作り、木片の形に導かれながら自然の色・形・摂理と呼応するように版木を彫り、作品をつくってきました。その成果の一部は2022年の個展「積層の器 ことづての声」(Gallery PARC)で発表されました。

本展は2022年の個展からさらなる取材・制作を経て、2023年11月に出版される作品集『ことづての声/ソマの舟』に合わせて開催するものです。
本展は、「自然と人間との関わり」を考える上で、そこに暮らす人々の「ことば・手仕事」をその接点として眼差したふるさかが、自らも「ことばを紡ぎ・手を動かす」ことでそこに理解を超えた「共感」を得て制作した作品と書籍によって構成されます。
会場では、作品集に所収された木版画やドローイングの原画作品をはじめ、取材先で撮影したピンホールカメラによる写真作品や資料などを展示するとともに、完成した書籍をご覧いただけます。

鑑賞者はふるさかが触れてきたことばや手仕事だけでなく、ふるさか自身のことばや手仕事に触れる中で、ここに新たな「共感」を体験いただけるのではないでしょうか。ぜひご高覧ください。

ふるさかはるか

美術家・版画家。1976年大阪府生まれ。1999年武蔵野美術大学油絵学科卒業。2002年より作家活動を開始。フィンランドやノルウェーなど北国での滞在制作・発表の傍ら各地の山を訪ね、近年では自然と共に生きる人々の言葉や手仕事をテーマにした作品に取り組む。2014年の個展「トナカイ山のドゥオッジ」(Gallery PARC)では北欧の先住民族サーミの人々に取材した木版画シリーズを発表した。
2017年の展覧会「土のことづて」(国際芸術センター青森)を機に青森での取材を重ね、2022年に「積層の器 ことづての声」(Gallery PARC)でその途中成果を発表。集大成として書籍『ことづての声/ソマの舟』を2023年11月に出版する。本展はそれに合わせての展示となる。

作品制作の傍ら、2010年より「木版画アトリエ空中山荘」を主宰。美術館でのワークショップを通して、手仕事と絵画の要素を併せ持つ木版画の魅力を伝える活動を行っている。

■ 作家Webサイト:https://www.harukafurusaka.net

展覧会概要

期間 2023/11/04(土) 〜 2023/11/25(土)
会場・開催場所 Gallery PARC
時間 13:00~19:00
※11/18(土)は18:00まで
休館日 水・木曜日
※ただし、11/23(木・祝)は開廊
料金 無料
注意事項等 状況により、やむを得ず予定が変更となる場合がございます。最新情報はギャラリーのホームページをご確認ください。
お問い合わせ TEL:075-334-5085075-334-5085
E-Mail info@galleryparc.com
ホームページ https://galleryparc.com/

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