Exhibitions展覧会
特別展「綺羅(きら)めく京の明治美術-世界が驚いた帝室技芸員の神業-」
皇室によって優れた美術工芸家を顕彰・保護することを目的に、明治期に発足した帝室技芸員制度。これに選ばれた京都ゆかりの作家の名作の数々をご紹介します。
帝室技芸員は明治23(1890)年に発足し、昭和19(1944)年まで55年間にわたり続いた制度です。そこで選ばれたのは日本画家、西洋画家、彫刻家のほか、金工や陶工などの諸工芸作家など、各分野を代表する美術界のトップランナーと言うべき一握りの美術家でした。
この制度発足の背景には、国内外へ日本の文化を発信するために不可欠であった優れた美術工芸の奨励、そして明治維新によって幕府や諸藩の庇護を失い窮地に立たされた画家や工芸家を救い、優れた技術を保護するという明治政府の目的がありました。明治の芸術家たちは国全体の文化や後進の育成、技術伝承など、より大きな理念を背負って制作を行うことになりました。帝室技芸員はその生き方を大きく反映した制度であると共に、当時の美術界における最高の栄誉と権威を示すものであったのです。
本展では、技芸員に選出された作家のうち、京都ゆかりの19名を最高峰とたたえられた名作と共に紹介します。
絵画は画家が自らの名誉をかけて取り組んだ、巨大なスケールと華やかさを兼ね備えた一級品を紹介。明治26(1893)年のシカゴ万博に出品した大画面作品(現・東京国立博物館蔵)をはじめ、京都ではめったに見られない東京からの里帰り作品も登場します。
また、明治時代は工芸の黄金時代。産業振興を目的に明治政府が工芸家の育成を重視したこともあり、結果日本の歴史上類を見ないほどの技術の高い工芸家が多く活躍しました。その中でも特に優れた作品を展示します。
京都にゆかりある帝室技芸員作家を一堂に紹介する、これまでにない試みとなる展覧会です。この機会に、明治期の美術工芸の頂点を極めた京都の作家たちによる傑作の数々をご高覧ください。
※この展覧会は前後期制です。会期中一部展示替となる作品がございます。
【前期】2022/7/23(土)~8/21(日)【後期】8/23(火)~9/19(月・祝)
出展作家
日本画
森寛斎/幸野楳嶺/川端玉章/岸竹堂/望月玉泉/今尾景年/熊谷直彦/野口小蘋/竹内栖鳳/富岡鉄斎/山本春挙
染織
五世 伊達弥助/二代 川島甚兵衞
金工
加納夏雄
陶工
三代 清風與平/初代 宮川香山/初代 伊東陶山/初代 諏訪蘇山
七宝
並河靖之
展覧会概要
期間 | 2022/07/23(土) 〜 2022/09/19(月) |
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会場・開催場所 |
京都市京セラ美術館
本館 南回廊1階 |
時間 | 10:00~18:00(入場は17:30まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は開館) |
料金 | 一般:1,800円(1,600円) 大学・高校生:1,300円(1,100円) 中学生以下無料 ※()内は前売及び20名以上の団体料金 ※京都市内に在住・通学の高校生、障害者手帳等をご提示の方と介護者1名は無料(学生証、障害者手帳等確認できるものをご提示ください) |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-771-4334075-771-4334 |
ホームページ | https://kyotocity-kyocera.museum/exhibition/20220723-20220919 |