Exhibitions展覧会
没後50年 鏑木清方展
美人画の名手として上村松園とも並び称された近代の日本画家・鏑木清方。2022年はその没後50年の節目に当たることを記念し、大規模回顧展を開催します。京都での清方の大規模回顧展は45年ぶりの機会となります。
明治11(1878)年、鏑木清方は江戸の面影を残した東京で生まれました。若くして挿絵画家として人気を博しましたが、1907年、文部省美術展覧会の解説を機に本格的に日本画に転向しました。本展では、そんな彼が人生をかけた日本画作品109件が一堂に会します。
生粋の明治東京人たる清方は、その生涯にわたり江戸や東京にまつわる作品を多く残しました。なかでも代表的な作品が近代日本画壇における美人画の最高峰に位置づけられる《築地明石町》と、《新富町》《浜町河岸》の三部作です。これらは長きにわたり所在不明となっていましたが、平成30(2018)年に再発見され、翌年揃って東京国立近代美術館に所蔵されました。京都国立近代美術館は同一法人の施設であることから、今回、京都でもこの3部作の会期中全日通期展示が実現します。
併せて、清方が毎回力作を出品していたグループ展・七絃会展の出品作からは、《雪紛々》など10点が初公開となります。
また、戯作者(人情本など通俗小説の作家)で『東京日日新聞』(毎日新聞の前身)の創刊にも関わった父・條野採菊の影響もあり、清方は幼いころから文学や芝居、歌舞伎、落語などにも親しみ、これらに取材した作品でも知られます。本展ではそのうち《一葉女史の墓》《野崎村》などを紹介します。
美人画家として高い評価を受ける清方ですが、意外にも彼は単に「美人画」というには収まりの悪い作品が多いことも事実です。それは、清方が市井の人々の生活、或いは人生の機微を描こうとしていたからに他なりません。清方自身も『人に需(もと)められて画(えが)く場合はいはゆる美人画が多いけれども、自分の興味を置くところは生活にある』と述べています。本展では清方が「需められて」描いた作品より自己評価が高かった作品を中心に展示品を選出しており、女性の姿かたちや所作、いでたちだけでは決して成立しない、そんな清方作品の個性に着目し、彼の作品が持つ「物語る」力を読み解きます。
美人画だけではない鏑木清方の全貌を、この機会にご堪能下さい。
※会期中、一部展示替となる作品がございます。
※京都会場・東京会場限定の展示作品がございます。
※展示構成は京都会場・東京会場で異なります。
展覧会概要
期間 | 2022/05/27(金) 〜 2022/07/10(日) |
---|---|
会場・開催場所 |
京都国立近代美術館
|
時間 | 【通常】9:30~18:00(入館は17:30まで) 【金曜日】9:30~20:00(入館は19:30まで) |
休館日 | 月曜日 |
料金 | 一般:1,800円(1,600円) 大学生:1,100円(900円) 高校生:600円(400円) ※()内は前売、および20名以上の団体料金 ※中学生以下、心身に障がいのある方と付添者1名、母子家庭・父子家庭の世帯員の方は無料(いずれも入館時に証明できるものをご提示ください) ※上記料金でコレクション展もご覧いただけます |
注意事項等 |
|
お問い合わせ | TEL:075-761-4111075-761-4111 |
ホームページ | https://kiyokata2022.jp/ |
関連アートイベント
該当するアートイベントはございません。