Exhibitions展覧会
開館60周年記念 走泥社再考 前衛陶芸が生まれた時代
1948年に京都で結成された前衛陶芸家集団「走泥社」。その功績を一言で言えば、純粋な立体造形としての陶芸作品、いわゆる「オブジェ焼」を世間に認知させた点にあります。本展ではその走泥社の活動の意義、そして前衛陶芸が生まれた時代をさまざまな作品を通して振り返ります。
走泥社は1948年に八木一夫、叶哲夫、山田光、松井美介、鈴木治の5人で結成されました。彼らの活動の原点は、戦後という時代を真摯に見つめることで、土による新たな造形を模索することにありました。その流れの中で器としての実用性に囚われない「オブジェ焼」が生まれ、造形美術としての陶芸の在り方を世に提示しました。その後走泥社は、会員の入れ替わりを経ながら1998年に解散するまでの50年間にわたり、日本の陶芸界を牽引してきました。
本展では、走泥社が日本の陶芸界において特に重要な存在だったと考えられる前半期の25年、1973年までの活動にスポットを当てます。というのも、1960年代半ば以降、例えば1964年の現代国際陶芸展を皮切りに海外の美術工芸の動向が日本でも紹介されるようになったことで、走泥社が時代の中で有していた「前衛性」は次第に相対化され、在り方が変化していったためです。
本展では、1948年~1973年の間に一時でも走泥社の活動に関わった作家のうち、31名の作品と関連資料を紹介。
併せて、当時の陶芸界に影響を与えたパブロ・ピカソやイサム・ノグチ、走泥社と同時期に前衛陶芸運動を展開した四耕会、陶彫による抽象作品で国際的に活躍した彫刻家・辻晉堂など同時代の作家による作品、そしてハンス・コパーなど1964年の「現代国際陶芸展」の出品作家による作品も紹介します。
前半期に限るとはいえ、これまで八木一夫ら創立メンバーを中心に語られてきた走泥社の活動全体を紹介する初の試みとなります。前衛陶芸の生まれた時代の作家たちの活動の軌跡を、この機会にぜひご高覧ください。
展覧会概要
期間 | 2023/07/19(水) 〜 2023/09/24(日) |
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会場・開催場所 |
京都国立近代美術館
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時間 | 10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※入館は各日閉館30分前まで 【8/20:もまっくファミリーアワー】 8/20(日)は、小さなお子様連れの方ものびのび鑑賞できる時間帯として、通常の開館時間前に特別入場時間(9:00~10:00)を設けます。 ※入場料金は通常時と変更ありません ※目安の対象年齢は中学生以下のお子さんとそのご家族となりますが、少し騒がしくても大丈夫、おしゃべりしながら見たいという方はお気軽にご来場ください。 【「きょう ハレの日、」特別夜間開館】 文化庁京都移転記念事業「きょう ハレの日、」の開催にあわせ、通常は金曜日のみ行っている夜間開館を、9/9(土)にも実施します。 |
休館日 | 月曜日(ただし、8/14、9/18は開館) |
料金 | 一般:1,700円(1,500円) 大学生:1,100円(900円) 高校生:600円(400円) ※()内は前売、及び20名以上の団体料金(団体でのご鑑賞は事前にお問合せください) ※中学生以下、母子・父子家庭の世帯員の方、心身に障害のある方とその付添者1名は無料(入館の際に証明できるものをご提示ください) ※上記料金にてコレクション展もご覧いただけます |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-761-4111075-761-4111 |
ホームページ | https://www.ktv.jp/event/sodeisha/ |