Exhibitions展覧会
四百年遠忌記念特別展「大名茶人 織田有楽斎」
織田信長の実弟であり大名・茶人として知られる織田有楽斎(うらくさい)こと織田長益(ながます)。その没後400年を記念し、晩年有楽斎が暮らした正伝永源院に伝わる文化財を中心に、ゆかりの品々と最新の調査を通じ、その人物像を捉え直す特別展を開催します。
文化人としての「織田有楽斎」はよく知られますが、武士としての「織田長益」には悲観的なイメージが付きまといます。
当初は兄・信長に仕えますが、天正10年(1582)の本能寺の変で信長が倒れます。この際、長益は二条御所に籠る信長の長男・信忠とともにいましたが、信忠の切腹後に脱出して生還。このため京都の人々からは「切腹をすすめておいて逃げた男」と揶揄されました。その後信長の次男・信雄に仕え、家康と秀吉の講話の調整役を務めるなど存在感を示したものの、信雄が秀吉の怒りを買って改易(領地没収)。長益は今度は秀吉の御伽衆に加わることになります。秀吉の没後、関ヶ原の戦いの際は東軍につき功を上げますが、その後も家康から禄を与えられながら豊臣家の補佐として仕え続け、豊臣と徳川の仲立ちとして和平に奔走します。しかし戦の機運は抑えきれず、大坂夏の陣の直前に大坂城から去りました。
豊臣家が滅びると、京都・建仁寺の塔頭、正伝院を再興し隠棲。院内に建てた茶室「如庵」を建て、亡くなるまで茶道三昧の生活を送りました。如庵は現存する貴重な戦国時代の茶席として国宝に指定され、日本各地に写しが建てられました。正伝院はその後近代化の中で正伝永源院と寺名を改めましたが、現在もゆかりの品々の多くが伝えらえています。
織田、豊臣、徳川の3天下人に仕えて時流を乗り切り、75歳までの長い人生を「有楽斎」として京に隠棲した彼の心中には、どのような思いがあったのでしょうか。戦乱を生き延びた彼の美意識は現代の茶道に息づき、規範とされています。
本展では、正伝永源院に伝わる文化財の再調査で得られた知見をもとに、織田有楽斎という人物の真の姿に迫ります。
直筆の手紙をはじめとする歴史資料の他、愛用の刀剣や茶道具の名品、正伝永源院に伝わる絵画や墨蹟などの寺宝の数々、そして現在まで続く有楽斎の茶道・有楽流のもてなしまで、さまざまな角度からひも解く「織田有楽斎」を、ぜひご高覧ください。
※会期中、一部展示替となる作品がございます。
※本展は京都展の後、東京展(サントリー美術館・2024/1/31~3/24)に巡回予定です。
【同時開催】正伝永源院 特別公開
展覧会と同時期に、織田有楽斎ゆかりの正伝永源院の特別公開が開催されます。相互割引も実施予定です。ぜひ併せてご高覧ください。
特別公開期間:【前期】2023/4/14~5/14【後期】5/27~6/25
※詳細については正伝永源院のホームページをご確認ください。
展覧会概要
期間 | 2023/04/22(土) 〜 2023/06/25(日) |
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会場・開催場所 |
京都文化博物館
4・3階 展示室 |
時間 | 10:00~18:00(金曜日は~19:30) ※入場は各日閉室30分前まで |
休館日 | 月曜日(ただし、5/1(月)は臨時開館) |
料金 | 一般:1,600円(1,400円) 大高生:1,000円(800円) 中小生:500円(300円) ※()内は前売及び20名以上の団体料金です。 ※未就学児無料(要保護者同伴)。 ※学生料金で入場の際は学生証をご提示ください。 ※障がい者手帳等をご提示の方と付添者1名までは無料です。 ※上記料金にて2階総合展示と3階フィルムシアターもご覧いただけます(催事により別途料金が必要な場合がございます) 【正伝永源院×織田有楽斎展 相互割引】 同時期に特別公開を行う正伝永源院との相互割引を実施します。 ・本展期間中、受付にて正伝永源院の拝観券を提示→当日券100円引き ・本展チケット(半券可)を正伝永源院の受付にて提示→拝観料100円引き ※1枚につきお一人様1回限り有効・他割引併用不可 【ナイトミュージアム】 5/6(土)の閉室後(18:00~20:00)に人数限定でゆったりとご鑑賞いただけるプレミアムなチケットです。 料金:2,500円(音声ガイド付き) 定員:100名(先着順) ※販売は開催前日まで。定員に達し次第販売終了。 → 詳細・販売についてはこちら その他、企画チケットについては京都文化博物館の展覧会ページをご確認ください。 |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-222-0888075-222-0888 |
ホームページ | https://www.bunpaku.or.jp/exhi_special_post/odaurakusai/ |