Exhibitions展覧会

故・八木一夫氏に師事され走泥社同人であった宗美さんは、国内外で精力的に発表され、ホテルや公共の場のモニュメントをはじめ立体オブジェや器など幅広く作陶されています。シリーズ「RE-CREATIONS」は、艶やかな大理石のような陶肌が魅力的な作品です。
故・熊倉順吉氏に師事された千惠子さんは、手捻りの技法で成形した後に赤土で化粧し、焼成後に点刻や線刻で加飾して金彩や銀彩を施した器や花入れ、香炉や陶箱、注器などを制作しています。とても時間を要する丁寧な仕事がなされており、モダンでシャープな感覚の中に遊び心が光ります。

ギャラリー恵風での展覧会は、宗美さんは9年ぶり、千惠子さんは約10年ぶりの機会となります。ぜひお楽しみください。

人と人、物と物、時と時、技をつなぐ、
つなぐには繋ぐ、継なぐ、絆ぐなど多く文字があります。
私のつなぐは作品名に「結」の文字を付けています。
ある亡くなった陶芸家が集めていた古釘を友人から譲り受け、その陶芸家の想いが繋がればと、その古釘で二つの物体を継なぐ作品を作りました。（寄神宗美）

手びねりで作品を作りはじめて50年、一段一段と土を積み重ねてゆっくりと形つくる方法は私の質（性格）に合っています。
今回は「身近に置いて愛でる」をテーマに香炉、蓋物などを作りました。（寄神千惠子）

寄神宗美

1944 京都生まれ
1970 陶芸家・八木一夫氏に師事、助手を務める
1981 走泥社同人となる
1987 ’87 八木一夫賞現代陶芸展（東京、大阪・枚方）
1991 第47回FAENZA国際陶芸展（イタリア）：金賞
1992 1992現代陶磁国際激請展（国立歴史博物館／台湾・台北）：グランプリ
　　　第3回国際陶磁器展 美濃 ’92（岐阜・多治見）［同 ’98］
　　　京都野外陶芸展 '94（京都梅小路公園）※実行委員長
1998 Cheongju International Craft Biennale(韓国・清州）
　　　湖北美術学院（中国・武漢）客員教授
2016 2016 Hangzhou International Contemporary Ceramic Art Biennale（中国美術学院／中国・杭州）
2018 大道成器 To Ideal Land Ceramics（清華大学芸術博物館／中国・北京）
　　　竜泉窯滞在、作品制作（中国・浙江省竜泉）
　　　山東芸術学院（中国・山東省済南）客員教授
2020 京都市京セラ美術館コレクション展（京都市京セラ美術館）
2021 A Chronicle of Modern Crafts 京都国立近代美術館コレクションより（京都国立近代美術館）
2022 LADS ギャラリー 二人展（LADs Gallery／大阪）
2023 寄神宗美・千惠子 二人展（ぎおん小西／京都）

寄神千惠子

1948 埼玉生まれ
1968 武蔵野美術短期大学陶芸科 卒業
1969 京都市工業試験所陶磁器技能者養成 修了
1970 陶芸家・熊倉順吉氏に師事（～'72）
1988 朝日現代クラフト展：優秀賞［同 ’89 出品］
1991 THOUGHT FOR FOOD展（イギリス・ウェールズ）
1995 クレイ・ワーク展（国立国際美術館／大阪）
　　　第4回日清食品現代陶芸めん鉢大賞展：優秀賞
1999 第5回国際陶磁器展 美濃 ’99（岐阜・多治見）：審査員特別賞
2016 寄神千惠子 器展（LADS GALLERY／大阪）
2017 寄神宗美・千惠子 二人展(山の上ギャラリー／横浜）
　　　ぎおん小西開廊20周年記念展 寄神宗美・千惠子 二人展（ぎおん小西）[同 ’23]
2018 寄神宗美・千惠子 二人展（ギャラリーサラ／滋賀）
2019 寄神宗美・千惠子 二人展(柿傳ギャラリー／東京・新宿）
　　　寄神千惠子 展（堤測庵ギャラリー／三重）
2022 LADs ギャラリー 二人展（LADs Gallery／大阪）
2023 中国美術学院（中国・杭州）竜泉研究所滞在制作