Exhibitions展覧会
特別展 「日本の色 ─吉岡幸雄の仕事と蒐集─」
2019年秋に急逝された、染織史家・吉岡幸雄の業績を回顧する、没後初の展覧会です。
吉岡幸雄は、京都で江戸時代から続く染色工房「染司よしおか」の五代目当主であり、日本を代表する染織史家でもありました。吉岡は古来の文献をひもとき、伝世の染織遺品をはじめ、古今東西の美術工芸を研究し、伝統の色彩を求めました。また、各地に伝わる染料・素材・技術を訪ねその保存と復興に努められたほか、社寺の祭祀や古典文学などにみる色彩や装束の再現・復元にも力を尽くされました。
吉岡幸雄は、日本古来の天然素材を用いた染色方法で、“いにしへの色”の再現に取り組んできました。なかでも、東大寺二月堂のお水取りや、石清水八幡宮の放生会、薬師寺の花会式に用いられる飾り花の染和紙は、毎年欠かさず献納されています。その他、薬師寺や東大寺などに伝わる天平時代の伎楽衣装の天然染料による復元や、『源氏物語』などの衣裳の再現も行ってきました。
現在三女の更紗氏が六代目当主として、先代からの志を継いで活動されています。
また、吉岡幸雄とその父・常雄は、研究のため多彩な古裂類を蒐集しています。展示では、正倉院裂や法隆寺裂、熨斗目、舶載の更紗、「小袖屏風」(国立歴史民俗博物館蔵 野村コレクション)で知られる小袖裂といった、貴重な染織遺品も併せて紹介します。
吉岡幸雄の美への憧憬と本質を見極める眼、そしてあくなき探求心によって成し遂げられた仕事と蒐集の軌跡を、この機会にぜひご高覧ください。
※この展覧会は前後期制です。一部展示替となる作品がございます。
【前期】1/5(火)~2/21(日)
【後期】2/23(火・祝)~4/11(日)5/9(日)(会期終了日が変更となりました)
吉岡幸雄
昭和21年、京都市生まれ。昭和48年、図書出版「紫紅社」を設立。美術工芸の雑誌・全集・豪華本などを編集・出版。CM制作、美術展覧会の企画にも携わる。
昭和63年、生家「染司よしおか」五代目当主を嗣ぐ。平成3~5年、薬師寺三蔵院の幡、薬師寺「玄奘三蔵会大祭」の伎楽装束、東大寺の伎楽装束を制作。平成20年、源氏物語の色五十四帖を再現。平成21年、京都府文化賞功労賞受賞。平成22年、菊池寛賞受賞、平成24年、NHK放送文化賞受賞。令和元年9月、出張講演先にて急逝。
主な著書:『日本の色辞典』・『源氏物語の色辞典』・『王朝のかさね色辞典』(紫紅社刊)、『千年の色古き日本の美しさ』(PHP研究所)など多数。
■ 染司よしおか Webサイト:https://www.textiles-yoshioka.com
展覧会概要
期間 | 2021/01/05(火) 〜 2021/05/09(日) |
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会場・開催場所 |
細見美術館
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時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は、翌火曜日) |
料金 | 一般:1,400円 学生:1,100円 |
注意事項等 | ※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、来場の際はマスクの持参・着用、手指の消毒等にご協力をお願いいたします。 |
お問い合わせ |
TEL:075-752-5555075-752-5555
FAX:075-752-5955 |
ホームページ | http://www.emuseum.or.jp |
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