Exhibitions展覧会
〈若きポーランド〉―色彩と魂の詩(うた)1890-1918
本展は、19世紀末~20世紀初頭に活躍した〈若きポーランド〉の作家たちを中心に、ポーランドの美術工芸作品約130点をご紹介する、日本初となるポーランド美術の大規模展覧会です。
バルト海に面した東欧の国、ポーランド。国家としての誕生は10世紀ごろとされますが、建国以来頻繁に国境線が変わり、分割・統合を繰り返してきました。18世紀末の1795年にはロシア・プロイセン・オーストリアによって分割占領(ポーランド分割)され、以降第一次世界大戦が終結する1918年までの123年間にわたり独立を失ってしまいます。
祖国を失ったポーランドの人々が自らのアイデンティティの拠りどころとしたのが、文学や音楽、そして絵画などの芸術でした。その中心地として重要な役割を果たしたのが、ポーランドで最も歴史ある都市のひとつ・古都クラクフです。
19世紀後半、クラクフを拠点に活躍した芸術家ヤン・マテイコは、ポーランドの歴史や文化的逸話を大スケールで描き名声を博しました。クラクフ美術学校校長でもあったマテイコのもとからは〈若きポーランド〉とも呼ばれる若き芸術家たちが数多く巣立っていきました。
〈若きポーランド〉の芸術家たちは祖国の独立を願いつつ、そこに自らの信条を結び付け、象徴性と色彩に富んだ独自の芸術を幅広く展開します。彼らは印象派など当時西欧で新しく生まれた芸術の動向を貪欲に吸収しました。そして印象派に影響を与えた浮世絵を主とする日本美術も参照し、その傍らで地方に残る伝統文化を発見・再解釈しながら、ポーランドの国民芸術の在るべき姿を模索していったのです。
本展では、ヤン・マテイコを前史とし、〈若きポーランド〉が生み出した芸術を包括的に、日本で初めて紹介します。
ポーランド文化・国家遺産省の助成とクラクフ国立博物館全面協力のもと、クラクフ国立博物館をはじめとするポーランド各地の国立博物館や個人所蔵家から招来した、マテイコや〈若きポーランド〉の代表的絵画作品や版画、同時期に制作された家具やテキスタイルなどの工芸品を展示します。
また、クラクフ国立博物館に日本美術コレクションを寄贈したコレクター、フェリクス・“マンガ”・ヤシェンスキを通して〈若きポーランド〉の芸術家たちと日本美術の関係にも注目。日本美術の影響を受けた作品も数多く紹介します。
出品作のほとんどが日本初公開となります。時代の転換期・20世紀初頭に花開いたポーランド美術の真髄を、この機会にご高覧ください。
展覧会概要
期間 | 2025/03/25(火) 〜 2025/06/29(日) |
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会場・開催場所 |
京都国立近代美術館
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時間 | 10:00~18:00(金曜日は20:00まで) ※入館は各日閉館30分前まで |
休館日 | 月曜日 ※ただし5/5(月・祝)は開館 |
料金 | 一般:2,000円(1,800円) 大学生:1,100円(900円) 高校生:600円(400円) ※()内は20名以上の団体料金 ※中学生以下・心身に障がいのある方と付添者1名・ひとり親世帯の世帯員の方は無料(入館時に証明できるものをご提示ください) ※上記料金で4階コレクション展も観覧いただけます。 ※その他スペシャルチケット(音声ガイド付き/グッズ付き)については展覧会の公式Webサイトをご確認ください。 |
注意事項等 |
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お問い合わせ | TEL:075-761-4111075-761-4111 |
ホームページ | https://youngpoland2025.jp/ |
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