【記者発表レポ】第14回面白能楽館「恐怖の館~のがすまじきぞ~」(京都観世会館/7月27日(土))
7月3日、京都観世会館で夏の恒例イベント「面白能楽館」の記者発表に参加してきました!
「面白能楽館」は、毎年夏休み時期に合わせて開催されている、能楽に初めて触れる方やお子さんでも楽しめる体験型のイベント。
毎年観世会の若手能楽師さんが中心となって企画を行っており、今回は「お化け屋敷」をテーマに"恐怖の館~のがすまじきぞ~"というタイトルとなっています。
今回は記者発表での説明内容とその様子をご紹介します!
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今回主に企画の説明をしてくださったのは林宗一郎さん('写真中心)
左は京都観世会会長の片山九郎右衛門さんです。
【1】組曲「こんなはずじゃなかった」13:00~(約40分程度)
お化け屋敷と言えば「恐怖」。しかし恐怖といってもその種類や性質は様々です。
第一部では、"外見""内面""景色"とそれぞれ違う恐怖を、
《鉄輪(かなわ)》
《善知鳥》
《恋重荷》
この3つの能楽の演目から"恐怖"の部分をピックアップして紹介。演じ手が次々入れ替わって連続して舞う"組曲(メドレー)"の形式で楽しめます。昔の人が何に怖さを感じていたのかを体験してみては...?
【2】体験コーナー
①謡体験(全員参加)
能楽において語りとBGMを兼ねる欠かせない存在である「謡(うたい)」。これを実際に能楽師さんの指導の下体験します。
ピックアップする演目は、《安達原》。人食い鬼が住むという東北の安達原に一人の旅の僧が訪れ、一人暮らしの老婆の家に宿を求めるのですが、老婆は何かを隠しているようで...
この演目に登場する、怖い効果音のような「地取」と、鬼退治をするお経「真言」の2つの謡を参加者皆で謡います。皆で謡うことでボリュームが上がると怖さも増しそう...!
※こちらは2回に分けての体験となります。イベント参加者全員が参加できます。
②能面&能装束体験(能装束体験は事前申込制)
実際に使われる能面をかけたり能装束を着付けてもらうことができます。
鬼に変身した気分が味わえるかも...?
※能装束体験は既に応募多数のため締切となりました
③ホラールーム
会場2階フロアがホラールーム、能楽の世界を再現したここだけで楽しめるお化け屋敷です。詳しい内容は当日のお楽しみ!
※こちらは事前申込制です。定員に達した場合早期販売終了となります。
【3】能楽《安達原》
最後は《安達原》を実際に観覧!クライマックスの鬼が現れる場面をピックアップして上演します。
なお、今回は特別にライティングを少し落として会場を暗めにし、より怖い雰囲気を増した演出で行われます。
「本来能は野外に作った舞台で行うもの。なので、野外の自然の音や光の加減がそのまま演出になります。その雰囲気を屋内の舞台でもやってみたかった」という林さん。
普段とはちょっと違う試みを体験できるのも、楽しみですね!
記者発表ではデモンストレーションで実際の舞を見せていただきました!
安達原のクライマックス、隠し通してきた秘密を暴かれ鬼が現れる場面。
時間は短くとも、目の前で繰り広げられる感情の籠った美しい所作や迫力ある謡の声には圧倒されます。
難しいイメージのあった能の世界ですが、先にお話の内容や解説を聞かせていただいていたおかげで、すんなり世界観に入っていくことができました。
イベント当日は、片山九郎右衛門会長自らが演じられる予定です!
「能は参加型の芸能。舞台の人物に観客が感情移入することで楽しむものです。この機会にぜひ参加して、楽しんでもらいたい」と林さん。
わかりやすく楽しく能楽の世界に触れられる機会、一度体験してみてはいかがでしょうか?
このイベントの他にも、演目と縁ある場所での公演や、親しみやすい内容の公演も随時企画されています。京都観世会館は場所も岡崎公園・平安神宮から徒歩すぐなので、興味のある演目を見つけたら、ぜひ一度足を運んでみては♪
第14回面白能楽館「恐怖の館~のがすまじきぞ~」
料金:一般3,000円、大学・専門学校生2,000円、高校生1,000円、小中学生500円
※全席自由
※WEB予約可
※チケットは京都観世会館事務所、またはローソンチケット(Lコード55983)にて販売
※一部イベントは別料金・予約制となります。詳細は京都観世会館事務所までお問合せください。
会場・アクセス
TEL:075-771-6114
URL:http://www.kyoto-kanze.jp
【市バス】5/10号系統にて「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車、徒歩5分
32号系統にて「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前」下車、徒歩10分
31/46/201/202/203/206号系統にて「東山仁王門」下車、徒歩5分
【地下鉄】東西線「東山」駅下車、徒歩7分