“Feeling the nature power.”
この日、ふたつめのギャラリーです。
この珍しい名前はドイツ語で、
“KUNST(クゥンストゥ)” = 芸術 “ARZT(アーツトゥ)” = 医者
という意味だそうで、カプセル型の錠剤をロゴにしています。とてもおしゃれ!
「あなたのこころにおくすりを」
といったメッセージが込められているみたい。
三条神宮道の交差点の北東側にある京町家の2階にあります。
そのKUNST ARZT で開催されていた、
稲富春奈 個展 「存在のあと」
2013/09/24 ~ 2013/09/29
を見てきました。
ここでも、作家稲富春奈さんご本人が在廊されていたので、直接お話を聞くことができました。
「この窓ガラスも作品なんです」
そう言われて見た窓ガラスは、このギャラリーのもので、三条通に面していて、
その窓越しにはたくさんのクルマが行き交ってます。
(ん?…これが作品?)
こころのなかでは正直こう思いましたけど、
「このうっすらとした窓のよごれは、空気のドローイングだとわたしは思うんです」
という作家・稲富さんの言葉にハッとしました。
「空気のドローイング!」
これだけで、直観的に思えたんです、
『目に見えぬ大きな自然がアーティストなんだ』
と。
「ここを見てください、これはわたしがふき取ったんです、丸くなってるでしょ…
このようにわたしというヒトが介入し、ひとつの作品となる…ということなんです」
この言葉でボクの頭に喚起されたのは、この世の中は、ヒトと自然の相関関係でできあがっているものがあふれている、ということ。
「アートに対する、その切り口やよし!」
意外な、想像もつかない方向から現象を斬る、
そしてそれがアートになる。
そう気づかされたときのボクの脳の喜びようといったら、
こどもがはしゃいで走り回っているみたい!
中里楓です。「京都をもっと好きになる!」「アートが好き!」「カフェが好き!」この3つのコンセプトをもとに京都の魅力を探し歩いてます。時空的にも空間的にも京都にはひとを惹きつけるものがいっぱい。そんな京都的小宇宙を精いっぱいご紹介します。