“ It is the nucleus of the Culture of Kyoto.”
「京都で遊ぼうART」さんから、ご優待チケットをいただいたので、行ってきました!
京都文化博物館開館25周年記念
京都・美のタイムカプセル
平成25年9月12日(木)~12月1日(日)
これを見れば、京都って『美』の宝庫だということがわかります。
この展覧会では撮影はNGなので、レポートの紹介は売店で購入したパンフレットの写真を借りてすることにします。
とは言いつつも、あまりにも作品が多いので、そのなかでもボクの気に入った数点のみのご紹介になってしまいますが、ご了承ください。
吉川観方コレクションから
[円山応震 箕面滝図 文政3年(1820)]
崖に張りつくように緑の彩りの松などの木々と、急峻な黒き岩肌と対照的な水の流れが描かれています。驚くべきは、絵の核である滝が『余白』で表現されているということ。
「これが水墨画の無限の可能性、なのか…それに、いつまでも見ていられる、水墨画の不思議」
それがここにあります。
いのち賛歌から
[下村良之介 半月の杜]
「2羽のふくろうにバックの森のデザインが特徴的…四角の枠が暗い森の奥行きを出している」
吉川観方コレクションから
[古今雛 渡辺玉翁 江戸時代後期]
公家女房の日本的表情に、玉眼(ガラスの眼)が入れられて、傍らには宝冠と冠台が沿う。
「白き肌に細い眉、切れ長の眼に筋の通った鼻、そして『ア』と発音されている口…」
これぞ弥生系日本女性の顔!なんてエキゾチックなジャポネスク!
丸紅コレクションから
[七代錦光山宗兵衛 色絵母子図三足香炉]
「出た!錦光山!この精巧な造り…すばらしい!」
錦光山の作品は、清水三年坂美術館を訪れたときに知ってからのファンなのです。
ガラスの向こうの美しさに時間を忘れて見ほれてしまいます。
あともうひとつ、京の絵画原画から
[霽れゆく水路 堂本元次]
という絵がありますが、これはパンフレットにも載っていないのでちょっと残念です。
この難しい漢字は、『はれゆく』と読みます。
この絵を見たとき、こころが吸い込まれるようでした。
西欧の小さな町の水路でしょうか、静かな生活の音が聞こえるようで、手を伸ばして絵に触れればその水の感触を確かめることができそうな感覚に陥りました。
この堂本元次は、堂本印象に師事した画家です。
堂本印象…なんでも京都画壇の巨人らしい…美術館があるそうなので、いつか見に行かねば!
「はぁ~…日本人の美的感覚って…すごい!」
とても一日では堪能しきれないほどの日本的美しさのありふれた展覧会でした。
京都文化博物館開館25周年記念 京都府立総合資料館開館50周年記念 京都・美のタイムカプセル
中里楓です。「京都をもっと好きになる!」「アートが好き!」「カフェが好き!」この3つのコンセプトをもとに京都の魅力を探し歩いてます。時空的にも空間的にも京都にはひとを惹きつけるものがいっぱい。そんな京都的小宇宙を精いっぱいご紹介します。