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京都精華大学 ギャラリーフロール「習慣は第二の天性」|中里楓のアーティスティック探訪 23

投稿:2013年11月11日

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“Habit is second nature.”  習慣は第二の天性


「GALLERY FLEUR:ギャラリーフロール…いい響き…」

京都の北の岩倉の山間にある芸術系の大学:京都精華大学には、以前から行きたいと思っていました。今年の夏に訪れた、地球研(総合地球環境学研究所)のオープンハウスの後に歩きながら、

「はっ!こんなとこに大学がある!」

と気づいたときからね。

京都精華大学 GALLERY FLEUR
習慣は第二の天性 Habit is second nature.
2013/10/16 (Wed) – 10/29 (Tue)
11:00 – 18:00
佐野礼  猪子大地  小澤友絵
「わたしたちの身の回りにある、身近なものを作品にしています」

学生作家の佐野礼さんの言葉です。
その言葉通り、会場にはボクたちの生活に密着したものが作品として展示されています。

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[花束のためのドローイング  猪子大地]

この柱の上の天井には家族に充てた花束が吊るされているのです。
正面の横に細長い絵は、そのための家族に対する猪子大地さん自身の気持ちを描いたもの。

「最初はこのドローイングのほうに目をとられますが、主役は実は天井から吊るされた花束のほうで、大切なものはなかなか目に付かないということを表現したくて…」

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[そばに  小澤友絵]

一見化石のように見えるこれらの作品は、固形石鹸に貝殻・野菜のへた・ピーナツの殻などを埋め込んだもの。

「…これは、身近にあった石鹸を使って…食べ終わった残りもの…生ゴミを埋め込んだものです…」

これらはどのようなコンセプトで作成したのですか、というボクの質問に適切な言葉を選びながら、
誠実に答えようとしてくれている小澤友絵さんの言葉です。

「…食べ終わった後は、生ゴミとして見られてしまうけど、それまでは『命』としてあったもの…」

ボクたちの生活を支えている毎日の習慣の中に、さまざまな役割を持って生きている命がある、と
気づかせてくれる言葉でした。

(こんなに若く、かわいいお嬢さんなのに…世界を達観している…)

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[拝むこと  佐野礼]

「手を合わせたときにできる、この細長い菱形…とてもきれいだと思うのです」

実家がお寺という佐野礼さんの言葉です。
たとえば、ひとは感謝の気持ちを持つときに手を合わせます。
そんな清らかな心持ちのときに感じた、両の手の作り出すその象(かたち)の美しさ。

彼ら若き学生作家は、ボクらの習慣に潜むものの美しさをその純粋な感性で見事に感じ取っています。

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[どうぞ、お座りください  小澤友絵]

これは、側面に『人工芝』と書かれたダンボールの上部に、人工芝を敷き詰め、その上に一頭の牛がいる、という光景。だけど、

(…これは…謎のままにしておこう…)

あえて、聞きませんでした(笑)。

(その後)

悠々館にある学生食堂で遅めのランチを食べて、キャンパスの散策をしていると、
7号館の立体造形コースの実習室があり、そこではこんなことしていました。

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「わぁ~!なんだこれ!すご~い!!」

ブロンズ鋳造炉を使っての、ドロドロ溶岩ショーとでもいいましょうか。

「これは2ヶ月に1回くらいしかやらないんですよ」

と教えてくれたのは、メガネのおねえさん。先ほどのギャラリーフロールで学生さんとお話しているときに、いっしょにいらした大学の非常勤講師の先生です。

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「ブロンズ、真鍮ですかね、あのように型に入れて徐々に冷やして作品を作るんです」

「ほぁ~…きれいな色…」

ギャラリーフロールといい、このブロンズ鋳造ショーといい、
今日もいいもの見た~!



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