“Rebirth – It is the colorful sublimation.”
台風一過で一気に涼しさの増した京都です。
そんななか、
gallery C.A.J. 苗加美保展
2013.10.05 sat ~ 20 sun
を見てきました。
苗加美保さんは、成安造形短期大学を卒業し、中嶋紫都染色工房で学んだ作家さんです。
展示ポスターを見ただけでは、
(いったいどんな展覧会なんだろ?)
と思っていました。京都の町によく似合う、京町家の格子戸を入っていくと、
そこにあったのは、初めて出会うアートでした。
「…これは、なんでできてんだ?…」
そのアクセサリーのようなものに見とれていると、
「これらはストローでできているんです」
とギャラリーのオーナーさんが説明してくれました。
「作家の苗加美保は、日常にあるものを昇華させてジュエリーにしているんです」
「…日常…昇華…」
その言葉にまたまたボクの脳が反応しました。
ストローといえば、ジュースなどの飲み物を飲んだ後は捨てられてしまうもの。
それが作家の手によって昇華され、価値が上がり、再生する。
なんだかその作家の創作活動が、とても崇高なものであると思えたんです。
「作家自身もその作業を通して、自分自身が昇華する、と感じているようです」
ギャラリーのオーナーさんの言葉は、展示されている作品を見れば即座に理解できます。
「とても単純なものでできているのに、惹かれるものを持っている…」
そのなかで特にボクの目を引いたのは、結束バンドで作られたアクセサリーです。
オレンジ・青・紫の濃淡に染められた結束バンドが、規則正しく円形に編みこまれた作品です。
「身の回りのものとの関わりを大切にしている作家の気持ちが、その作品にも表れていると思います」
とのオーナーさんの言葉に異議なくまったく納得です。
「カラフルな色使いとこの円の規則性…いつまでも見ていられる」
その美しさに、ただただ感嘆のため息が出ます。
ギャラリーのショーウィンドーにもこのようなカラフルな作品が展示されていたので、思わずシャッターを切ってみました。
「や~!今日もいいもの見た~!」
と思いつつ、ランチを食べようと次の目的地に行こうとトコトコ歩いていたら、
鴨川の橋の上でこんなきれいな虹にめぐり会いました。
「…この展覧会の作品の美と、自然の美がリンクしている…のか?…」
と思える光景でした。
中里楓です。「京都をもっと好きになる!」「アートが好き!」「カフェが好き!」この3つのコンセプトをもとに京都の魅力を探し歩いてます。時空的にも空間的にも京都にはひとを惹きつけるものがいっぱい。そんな京都的小宇宙を精いっぱいご紹介します。