“There is a cool festival on the other side of this stairs.”
ボクはこの京造大の大ファンです。
今回は初めての学園祭を見てきました。
京都造形芸術大学
大瓜生山祭 2014
9/20 (sat) 9/21(sun)
この大階段の向こうには、刺激的な世界が待ってますよ~!
京造ねぶた M
このような巨大な純白のねぶたが、学園のあちらこちらに鎮座しています。
でもそれだけではなく、しっかり学生さんたちの作品も展示されています。
それらをいくつか見ていきましょう。
情報デザイン学科
コミュニケーションデザインコース 3年生
蜘蛛の糸 津川友里
極楽と地獄との距離を円で表現
(円の筒か・・・これはまた変わった形だな・・・)
と思っていると、
「この円の中には、蜘蛛がいるんですよ」
と係りの学生おねえさんが教えてくれました。そうでなければ、そのまま素通りしてしまいそうなところ、この学生さんのような積極的な対応はボクら鑑賞者にとってとてもうれしいものです。
それで少しかがんで覗き込んでみると、
「はっ!小さな蜘蛛がいる!」
天から伸びている蜘蛛の糸の先に蜘蛛がぶら下がっています。
お話の内容が視覚的にみごとに表現されています。
おもしろい!
「この展示室の本は、その本の内容によってその表現媒体を変化させているんです」
「なるほど~、で、おねえさんの作品はどれです?」
「いや、自分の作品を紹介するのはちょっと恥ずかしいですけど・・・」
と他人の作品の紹介は積極的にするのに、自分の作品となると気恥ずかしそうにするしぐさは
とてもかわいらしく見えました。
この学生おねえさんは、野辺菜々瀬さん。
思考実験 野辺菜々瀬
思考を「広げる」ための本
「この1ページの内容に関連した記事が、次のページに書かれていて、それがこのようにつながって・・・」
六角形の連鎖。
この六角形によって視覚的に世界の広がる予兆を感じさせ、しかも予想外の方向へも話の内容がリンクしそうで、久しぶりにコツコツと脳の一部を刺激する作品です。
しかもこの六角形を見ているうちに、蜂の巣を連想して、なんだかおいしそう・・・
数秒の間に交わされる物語 仲村優美子
沖縄の母とのメール
これは茶色の封筒に、短い言葉がしたためられた手紙。
この作品の作者・仲村優美子さんも作品の説明をしてくれました。
「わたしは沖縄出身なんですけど、母とメールをして、それをこのように紙媒体に起こしてみたんです」
するとあら不思議・・・その言葉たちは紙という素材とあいまって、ほんわか温かな人のぬくもりを感じる作品になりました。
この仲村優美子さんにはほかの、「感覚の言語化・拡張 中村千紗」という作品の説明をしていただきました。これは、物語の中の言葉の感覚を紙質とリンクさせた作品で、ザラザラ・ふわふわ・
冷たい・優しいなどの感覚を指で感じることができるものです。
本を読むことに、「+触感」の新感覚。
またもや脳の一部を刺激!とてもおもしろい!
このように、学生さんの積極的な説明によってとても作品たちを身近に感じることができました。
京造ねぶた B (制作途中風景)
ここからは、お気に入り的作品を紹介します。
美術工芸学科
油画コース 版画クラス
3年生 尾野翠
美術工芸学科
日本画コース
紫陽花 Hydrangea 大池ららる 1年生
絵の美しさもさることながら、名前が「ららる」!
朝顔 西口真由 1年生
琳派を思わせる美しい朝顔。
余白が十分に生きている絵です。
暮らし Living 高浜秀実 2年生
曲線の裸婦。
のけぞるその姿勢に、パックの濃緑の世界がよく似合う。
連鎖 岡部仁美 3年生
エキゾチックな東洋的神秘。
五感を超えたもうひとつの感覚を使ってのみ、理解可能な世界なのか?
これらの美術工芸学科の作品群は、ボクにとってとても好きな肌触りです。
京造ねぶた E
美術工芸学科
染織テキスタイルコース
友禅 ウールモスリンのスカーフ 塩田菜摘 2年生
生活に潤いをもたらしてくれる染のシンメトリー。
It is maybe Aqua & Poppy Red(水色+猩猩緋).
フードコロシアム
芸大の模擬店。お祭りならではの活気が満ちて楽しそう。
250円の食券を購入して、環境デザイン学科・環呼鳥のごはんを注文。
白身魚のホイル焼き
模擬店の売り子さんの声が響く中、
おいしくいただきました~!
京造ねぶた N
お神輿屋根上にいる鳳凰が、この学園祭を見守っているかのようです。
ほぁ~!とても楽しい学園祭でした~!
中里楓です。「京都をもっと好きになる!」「アートが好き!」「カフェが好き!」この3つのコンセプトをもとに京都の魅力を探し歩いてます。時空的にも空間的にも京都にはひとを惹きつけるものがいっぱい。そんな京都的小宇宙を精いっぱいご紹介します。