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ギャラリーいのくま亭 山原晶子 個展|中里楓のアーティスティック探訪 95

投稿:2014年12月 8日

中里楓のアーティスティック探訪 95
ギャラリーいのくま亭 山原晶子 個展

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“Imagine a world in the aquarium.”

ギャラリーを巡る者にとって、作家ご本人からの個展開催案内のポストカードが来ると、
とてもうれしいものです。

今回はそのおはがきを片手に、猪熊通六角下るにあるギャラリーに行ってきました。

ギャラリーいのくま亭
山原晶子 個展 YAMAHARA Akiko Exhibition
2014年11月6日(木)~11月30日(日)
毎週 木・金・土・日 13:00~19:00

山原晶子さんの作品は以前、神宮道三条のギャラリー KUNST ARZTで観たことがありました。今年の4月のことでした。

四条通を河原町方面から西へ歩いて、大宮駅の手前の猪熊通を北へ折れてしばらく行くと、
そのギャラリーいのくま亭がありました。
でも、

(?こんな奥にギャラリーがあるのか…?)

と思えるような、おんぼろな造りの町屋がありました。

(なんか怪しい…)

と勘繰ってみたものの、通りには個展の看板がちゃんと立てられているし、

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思い切ってそのドアを開けてみました。そこは小さな手作り感のあるお部屋でした。
まさしく、隠れ家的ギャラリーです。

そしてその壁に掲げられた絵は、とてもやさしいものでした。

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またとない
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そうおもう

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しんかい

「これらの作品は、水槽のなかの世界をイメージして制作したそうです」

と紹介してくれたのは、ギャラリーいのくま亭のオーナー・半井(なからい)さんです。
なんでも今年の9月にここをオープンしたとか。
出来立てほやほやですね。

「見てもらうとわかりますが、緑がキーカラーになっています」

オーナーさんの説明のとおり、その淡い緑が心地好い安心感を与えてくれます。

若竹 萌黄に 木賊色 (わかたけ もえぎに とくさいろ)

『この世界の色が、山原晶子のなかに溶け込んでいる…』

これらの絵を目の前にして、ボクの細胞がふるふると反応してそう教えてくれるのです。

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跳び

登場人物は、作家山原晶子本人、というか分身。
作家本人は女子だけど、絵のなかでは男の子としても現れています。
その中性的なところも、なんだかふぁっとして魅力のひとつになっているのです。

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南禅寺


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「水槽のなかの世界」

という言葉に共感して絵を見てすぐに脳裏に浮かんだ言葉…

“バイオスフィア”

その意味するところは、

「生命生存可能領域」

無限に広い宇宙に生まれた奇跡の空間。
いのちを育むやさしさを、これらの緑色の絵のなかに感じました。

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「絵だけじゃなくて、これらのアクセサリーも手作りで彼女が作っているんですよ」

とオーナーさんが見せてくれたのは、ダイオウグソクムシのアクセサリー。
なんでも山原さん自身が京都水族館で見てきたそうです。

「なんて多才な!」

ぜひとも会ってみたい作家さんです。



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