京都造形芸術大学の卒業展は、奥が深くふかく、層が厚くあつく、
とても1日だけでは完全制覇することができません。
それでこの日は2回目の展覧です。
2014年度 京都造形芸術大学 卒業展 大学院 修了展
2015年2月21日(土)→3月1日(日)
10:00→18:00
まずは先日知己を得た、美術工芸学科油画コースの松村咲希さんにご挨拶をと思い、
NC406ブースへ。
そこに一緒にいたのが、松村さんのお友達でした。
美術工芸学科 油画コース 小林あやめ Dejavu
「眼鏡には世界をとじこめる力がある」
美術工芸学科 油画コース 梶原優南 ねじれ
「これは…パラサイトか…」
アニメにもなったとある漫画の右手君のような気味の悪さです。
「実は、これ、よく昼寝する友達なんです」
この絵の作者・梶原優南さんの言葉です。
なんと、これらの物体は人間だった!
美術工芸学科 染織テキスタイルコース 市山早紀 ささいなinsignificant
鮮やかな色使いに惹かれました。美しい!
美術工芸学科 染織テキスタイルコース 梶原絵美 ふとんバッグ
ぬくもりを感じます。
色合いも素敵です。
ふとんバッグのオーケストラ!
作者の梶原絵美ご本人はここにはいませんでしたが、代わりに別のおねえさんがとても
詳しく説明してくれました。
これら色とりどりのバッグの原料は、京都府綾部市志賀郷にあった、すでに廃業してしまったふとんの縫製工場にあったもの。
「取手部分の梶原さんご自分で縫製したものなんです」
おねえさんの説明を聞きながら、これらのバッグを眺めていると、
(放っておけば捨てられていたはずなのに、若い学生の手によって再び命を吹き込まれるとは…)
と心の奥の方でふつふつと温かなものが湧き上がるのを感じるのです。
カラフルなふとんバッグの色彩から元気をもらいました。
美術工芸学科 染織テキスタイルコース 松山夏奈 洒落着の在り方
松山夏奈さんご本人が自ら手掛けた着物を召しての展示です。
それは、洒落着の在り方を考えた、日々の生活を彩るための着物。
ずっと以前からほんのりと思っていたこと…
それは着物の襟元のあたりには、日本人の知性が漂っていると。
空間演出デザイン学科 空間デザインコース 石原由梨 DEAR 感謝
こんなきれいな感謝の気持ちをもらったら、とてもうれしいですよね。
空間演出デザイン学科 ジュエリー&アクセサリーコース 田中亮太 Exhaust manifold
ぎょぎょぎょ!奇抜!なのに美しい!エグゾーストノートが響き渡る!
プロダクトデザイン学科 くらしプロダクトコース 松井朋子 shiki-oriori
四季を感じる折りを生かした照明器具。
和風の照明をもっともっとかわいくしたもの。
この作品には惹かれました。
照明本体の形に目を奪われ、しかもカラフルな色紙を気の赴くままに差し込むことができて、その色を楽しむことができるのです。
イグサの香り立つ”にほひ”に包まれた和室にこの”shiki-oriori”の光があれば、
きっと気持ちの良いひと時を過ごすことのできるお部屋になるでしょう。
すばらしい!
2日かけてもすべての作品を観ることはできませんでした。
でも出会った作品たち・学生さんたちはとても素敵でした。
京都造形芸術大学…恐るべし!
中里楓です。「京都をもっと好きになる!」「アートが好き!」「カフェが好き!」この3つのコンセプトをもとに京都の魅力を探し歩いてます。時空的にも空間的にも京都にはひとを惹きつけるものがいっぱい。そんな京都的小宇宙を精いっぱいご紹介します。