この京町屋ギャラリーを訪れるのは久しぶりです。
今回はどんな発想の転換ジュエリーを観ることができるのでしょう。
gallery C.A.J. CUT CUT CUT!
嶺脇美貴子 Mikiko MINEWAKI
2015年3月7日(土)~3月29日(日)
嶺脇美貴子さんは秋田出身の作家さんです。
今回のテーマは、”CUT”。
様々にCUTされた作品が出てきます。
思えば、切ることは人類の初期の最大の発明です。
言うなれば、それは
「創造の第一歩」
なるもの。一通り作品を観た後は、
(文明の発祥にも通じる制作方法ではなかろうか…)
という思いに浸っていると、
「ミュンヘンで開催されたホフマンプライズを今年受賞したんです」
とギャラリーオーナーさんが説明してくれました。
おぉ!どうやらドイツのすごい賞みたいです。
それでは、それらの作品を観ていきましょう。
まず最初に壁に掛けられたジュエリーを。
エヴァンゲリオンのプラモデルからジュエリーへ昇華
機動戦士ガンダムSEEDのイージスガンダムからジュエリーへ昇華
ピカチュウからジュエリーへ昇華
elmo,toy storyからジュエリーへ昇華
すでに察しが付いているかもしれませんが、これらの作品はジュエリーになる前には
それぞれの生い立ちが存在しています。
これまで観てきた作品はアニメとしての生い立ちが。
その生い立ちを越えて、新しく生まれ変わる現象をどのように呼んだらいいのだろう?
考えた末に導きだしたのが、
「昇華 Sublimation(サブリメーション)」
です。
芸術作品や芸術活動において、不純なもの・不要なものを捨て去り、純粋な世界に高めることを意味します。
それは地にあるものが、渦を巻いた気流に乗って天高く昇るようなイメージ。
すばらしい!
続けて、サブリメーションされた作品を観ていきましょう。
以上の3点は、お椀を糸のこぎりでCUTした作品。
すでにお椀としての完成を見たものが、作家の糸のこぎりによってさらに先のジュエリーとしての命を与えられたのです。
「完成の先の再構築によって、更に美へと昇華するとは…」
独特のカーブを持った漆の光沢をあなたの腕に。
今回の作品群もボクたちにアートに触れる喜びを与えてくれるものでした。
中里楓です。「京都をもっと好きになる!」「アートが好き!」「カフェが好き!」この3つのコンセプトをもとに京都の魅力を探し歩いてます。時空的にも空間的にも京都にはひとを惹きつけるものがいっぱい。そんな京都的小宇宙を精いっぱいご紹介します。