今回の個展の処方箋はなんでしょう?
KUNST ARZT
山原晶子個展 YAMAHARA Akiko Exhibition
そここそここ
2015.4.14 tue – 4.19 sun
作家さんからのお葉書きを手に、久しぶりにこのギャラリーを訪れました。
急で狭くて短い階段を上ってドアを開けて中に入ると、華奢なお嬢さんが出迎えてくれました。
「あ、山原さんですか?」
「はい、初めまして」
いや~、山原晶子さんご本人にお会いできて光栄です。
簡単に山原さんをご紹介します。
1985 大阪府生まれ
2010 京都嵯峨芸術大学大学院 芸術研究科 芸術専攻修了
そんな山原さんとお話しながら、作品を鑑賞いたしました。
あらわれ 2015 アクリル 綿布 パネル
もう戻らない 2015 アクリル 綿布 麻布 パネル
かわれるところ 2015 アクリル 綿布 パネル
「これらは写真集や、水族館の風景をモチーフにしているんです」
なるほど~、だからどこか現実離れした世界観を醸し出しているんですね。
「布を染め 貼る 糸を縫う という行為によって 平面作品をワンステップ
上の世界へ 昇華させる」
二次元と三次元・・・
ひとの持つ、視覚を通しての認識とはいったい何なのか?
といった命題をボクたちに投げかけている、そんな作品なのです。
「まるで、重力から解放された世界のようだ・・・」
そんな世界のなかにただひとり佇む人影は、そのふわふわ浮かぶ世界の精のようなもので、一瞬で霧のように姿を消してしまいそうで・・・
山原晶子の絵は、ボクたちを知らぬ間に“非日常”の世界に連れて行ってくれるのです。
ひなかの瞬き 2015 アクリル 綿布 樹脂粘土 フェルト ビーズ 糸 テグス
コルク 瓶
観察日記 2015 アクリル 綿布 パネル
ほら、これらの作品もこれだけでひとつの世界を形作って、そこにあるのです。
“I dare say YAMAHARA Akiko’s world is released from the gravity.”