祇園祭の最中の伊勢丹。かなりの人波。エレベータを待つ時間長し、イライラ感アップ。
主人が子供と遊んでくれる間にパッと行って出るからね!と言ったものの、会場に入った途端 「あ」!という嘆声と共に何もかもを忘れてしまった。
黒白の美しさ、見るものを圧倒させるすばらしい立体感。
色の単純さがむしろ繊細な部分を支えてくれる。
所々に置いたラップの穏やかなひかりは夜のなると『眠ったままの町』も『冬支度』で忙しい海辺の町も明るくしてくれそう。
無心に過ぎてしまうあらゆる風景も作家の目に留まると単なる一本の木も詩になれる。
一方『陽ざし』のとうもろこしは気持ちよく昼寝でもしているようで、どこに向かっているのか『かにの行進』は続き、鉄瓶から出る湯気は触ると熱そう。
奈良、神戸、大阪、浅草、知てる場所という親近感で浮かぶ微笑み。
さらに京都。
「日本に京都があってよかった」とすれば、「京都に住んで本当に幸せ」と改めて感じる。
「綺麗!」「なに?」「え!」「すごい!」「わう!」と一人でつぶやきながらなかなか進まない自分に、気付いたらもうかなりの時間が経っていた。
「あら!」ビックリして急いで出たらもう昼ごはんの時間。
お腹が空いてグズグズしながら‘「遅いよ!」と心から叫ぶわが子に話した。
「本当にすばらしかったよ。今度は一緒に見に行こうね。」と。