ギャラリーマロニエは、この真ん中の建物です。
河原町通りにありますので、町へ出たついでにちょっと寄られては?
4月22日まで開催されていた展示「渡辺敬介展」は、とても印象深かったです。
震災後の東北で、その場の地面に紙を敷いて一気に仕上げられた作品。
テーマごとに紙一本が使われており、一本が25メートルもあるので、
ギャラリーに入りきらず、端を巻いてありました。
写真は、ギャラリーマロニエのホームページよりお借りしました。
「結果的に10日間で1000kmを車で走破、75cm巾25m作品を上記テーマで
4本、計100mと小品群を制作しました。
と、解説文に。
屋台村、福祉施設の子供たち、気仙沼、工事現場のテーマで4本。
丁寧なきれいな絵ではありません。
感情と出来事があふれるほどに描かれていました。
ときどき、言葉もあり、ときどき、新聞や写真のコラージュがあり。
ただの日記、あるいはあてのないレポートなのかもしれない、
そんなふうにも見えるのですが、私には、どういうわけか
これまでの、どんな報道よりも、情報よりも、現状が伝わってきたのです。
この展示は次に、ロンドンで開催されるそうです。
外国の方にも伝わるのではないでしょうか。
作品を作る間、ずっと犬がついてきてくれたそうで、
作品にも立体で登場しています。
この展示では思うところが多くて、胸がいっぱいになりました。
情景をざらざらと描いていっただけの雑な仕上がりに見えますが、
とても内容が濃く感じられました。美しかったのです。
目を閉じても見えるくらいに存在感のある展示でした。
会場の入り口に設置されたメッセージボード。
解説をしてくださったギャラリーの方にすすめられて、
ペンをとったのですが、なにも書けずに悩みました。
今回は、色々なことを教えていただけました。
渡邉敬介展「Imagine 1000km 100m 10日」