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めぐる美術館日誌【1】魅惑の清朝陶磁(京都国立博物館)

投稿:2013年12月19日

11月3日。

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快晴で光が満ちている。
霞むタワーを通り過ぎ、この日向かうのは京都国立博物館。
展示は「特別展覧会「魅惑の清朝陶磁」」。

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例えば、電話を掛けながら、メモ用紙にあてもなくぐりぐり描いた模様は、皿に描かれた模様と似てるなあと思う。
ツル性の植物から来てるのだろうけど。
誰が始めたのか、いつの時代もどこの国でも同じようなぐりぐりがスタンダードな模様のように感じた。
人というのは、何かどこかがつながっていて、同じ感性がある。

この展覧会は、鎖国時代からの日本と陶器との関わりについて順を追う。

展示初めのほうは、ピンとこない出来栄えで、なんか、ほんと「お皿だね」としか思わなかった。
当時、外国から来た器が珍しくて嬉しかったのだろう。
それがだんだん終盤に近付くにつれ、鑑賞用に耐えられるものになっていく。
特に、日本人の器用さや、根のつめ方はさすがだと思う。いい物を作る。

動植物の絵が多くて、たまに「異国情緒を感じさせるため」の人物の絵も登場する。
自然界や異国に憧れ、それを「美」とするのは、誰しもに共通するのか。
異界の与えるイマジネーションは、まさに「魅惑」。

昔の人たちが尊く感じ、愛でた器ではあるが、「ほう」とか「うん」とか
うなずいて、案外速いスピードで見終えてしまった。興味の問題だろう。

京都国立博物館は、磁場がある感じで、行くだけで気持ちよかった。

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そのついでに、清水寺へ行く。
「茶碗坂」の焼き物屋さんの器に心ひかれる。現代作家の作品。
さっき見た豪華なコレンクションを踏襲して時間は流れる。流行にはあらがえないなあと思う。
やっぱりこっちのが好きだし楽しい!

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紅葉はまだきれいだった。夕方で、皆さんライトアップに並ぶせいか
案外、拝観者が少ない。修学旅行生が一生懸命、恋のお祈りをしていた。

そして、私は来年が厄年なのだと発表されていた。
合格発表みたいにお寺に張り出されていて、あらー、と思った。知らなくてよかったのにー。

清水の舞台は、上から見るより下から見たほうが高く感じた。

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