お疲れ様です。まだまだ続いて、京都旅⑤です。
美術館巡りは、体力勝負だなあってつくづく感じつつ、京都国立近代美術館です。
展示は「ホイッスラー展」だー。
1回見てみたかったから、嬉しいなあ。
あんまり知っている人はいないんじゃないかと思いましたが、美術館は混み合っていました。
解説の映像が流れていたようですが、混んでいて、後回しにしたら、見るのを忘れていた。
どんな内容だったのかな?
ロッカーも満室で使えなかったから、お隣の京都市美術館に、荷物を預けました。(こっちのほうが、ロッカーの数が多いです。)
あと、両美術館で展示を見る方は、チケットの値引きもありますよ。
(京都ミュージアムズ・フォー 相互割引)
金券ショップで200円引きくらいだったから、普通に買って100円引きしてもらったらいいかもです。
玄関の絵はこれですね。
<ノクターン:青と金色-オールド・バターシ-・ブリッジ>
1872~75年
静か。 ノクターンとは夜想(夜想曲)だそうです。
時間帯で言うと、明け方のこと。
配布フライヤーにも載っていた、こっちのほうが綺麗だったな。
<肌色と緑色の黄昏:バルバライソ> 1866年
自分の感想ですが、
ホイッスラーの絵は物言わず差し迫ってくるから、空気が重い。
たぶん、私は無意識に息を止めて見ていたので苦しくなって、眉間にしわを寄せていたと思います。
人物の絵も、物憂い空気に溶けてしまいそうでした。
水面から、ぼうーって少し顔が浮いて出ている死体みたい。
怖いけど、不快じゃないんですね、なんか見入ってしまう。
初期のころは、割とはっきりした絵もありましたが、明るい感じではないですね。なにか一物含んでいるような。
考えが深そうな人物たちです。風景画のほうが好きだった。
そんな中、この絵を見ているときに
<白のシンフォニー№2 小さなホワイトガール>
1864年
「みて、これが愛人のジョアンナさんよ」
「まー、やっぱり悲しそうな顔しとるねえ」
って会話が聞こえてきて、なんだか吹き出しそうになりました。
これはホイッスラーとの別れが近いときの愛人の絵だそうです。
なんでそんな絵を描いたのか、ホイッスラーの趣味がわからないけど、見に来た人たちの女性誌のような、素直な下世話な感想はいいなあって思いました。ふーんって見るより面白い。
ホイッスラーはジャポニスムの先駆者だそうで、この作品もジャポニスムって言われている…けど、
ちょっと中国風ですよね?
(以上絵の画像:http://www.salvastyle.com/menu_impressionism/whistler.html)
今回の展示は、見たかった絵が来てなくてやや期待外れではありましたが、
ホイッスラーが「唯美主義を主導した」ことを知れてよかったです。
配布物によると、「歴史や教訓を「物語る」絵画を否定し、絵画における純粋な視覚的喜びを追及する唯美主義を主導した
ホイッスラーの考えや作品は、広く同時代の芸術家に影響を与えました」
とあります。
それに、ピーコックルーム!これは驚いた。
帰ってきて、部屋がこんなになっていた!ら、ショックだと思う。
良い悪いの前に、びっくりする。
ホイッスラーのパトロン、フレデリックも、自分の留守中にホイッスラーが部屋をこれにしちゃったから、怒って絶交したそうです。
だけど、ずっとホイッスラーの作ったまま、部屋を変えなかった。
そんな解説を受けて、ジーンときました。
ホイッスラーの周りには、いろんな人がおりますね。
そんなことで、2014年の秋、京都旅おしまい!
京都大好きだよ。京都ほんとうに綺麗だ。
皆さん、よいお年をお迎えくださいね!