もともとジオラマというものが大好きです。細かいところまでマニアックに作りこんであるのを見るとどれだけの労力と時間がかかったのだろう?と生来不器用でいい加減で細かい作業ができない私としてはただただ 感心してしまうのです。
会場に入るや否やそこここに作品がありそれは正面からだけでなく右からも左からも見られるようになっていてあるモノは屋根がなかったりして内部の細かいところも見えるのです(まるで覗き見をしているような気分になれます)でもそれは絶対に見てほしい、見逃さないでねと主張しています。
それはたとえば
「トルコ風呂」:書くのも赤面しますが若い女の子があられもない姿でいたり
「赤線」:お部屋にお布団が敷かれてあり女性が長じゅばんで横たわっていたりします。
もちろんそういうのばかりはなくて 昭和30年代の日本が高度成長期を駆け抜けて行った時代のごちゃごちゃした感じ、新宿ガード下や浅草三社祭の様子(なんと300体もの人がいる)などなどゆっくり見ていたらあっという間に1時間2時間たってしまいます。
作家の山本氏は昭和30年代の終わりに生まれておられ、実際にはそんな風景をご覧になってないはずですがそれは当時の資料や文献をとってもよく研究されているのでしょう、まるでそこにいたかのように現実味があります。私はちょうどその世代なのであまりにも懐かしい光景に(メンコ遊びや駄菓子屋さんの店先)しばしぼーとタイムスリップしてしまいました。
思わず家に帰ってから昔のアルバムを引っ張り出して見たものです。
山本高樹 昭和幻風景 ジオラマ展