松花堂弁当は食べたり聞いたりしたことがあってもその言葉の由来を知る人は少ないかもしれない。
それは 松花堂昭乗という、お寺の住職でありながら 茶人、書家、画家…などさまざまな才能をもった、一人の文化人によって考え出されたものである。
私は日曜の朝のTV番組「京都遺産」という番組が好きでほとんど欠かさず見ているのだがつい先日のテーマは「松花堂昭乗美術館」であった。それが京都府八幡市にあることを全く知らなかった。自宅からは少し遠いが娘を誘って(車に乗せてもらうため?)さっそく行ってみた。
国道1号線をずんずん下りすぐそこは大阪 枚方というあたり 立派な建物と広々とした駐車場があった。
まずは美術館を拝見。昭乗の人となりを10分ほどの映像にまとめてあるものを見た後 お茶碗・花入れ・菓子鉢などの茶道具が50点あまりが展示されてあるのをゆっくり拝見した。なかでも楽弘入の黒楽富士の絵茶碗や永楽即全の仁清写し春の山茶碗、諏訪蘇山青磁桜花文茶碗などが印象に残った。
そのあとは 隣接した庭園へ。その日は雨上がりで新緑が一層素晴らしく目に鮮やかだった。
竹が多い(さまざまな種類がある)純日本庭園でその時も庭師さんがおられたけれど、常に丁寧に手入れをされているのだということは一目でわかった。とても広いお庭で お茶室が4棟もあり露地、待合、つくばい、飛び石等それぞれに味わい深い。そうそう水琴窟もあり 雅な音色を聞かせてもらった。ここのお茶室は一般的に利用できるようだ(有料) 奥の方には広場がありしだれ桜があった。桜の季節にここで野点(のだて)をしたら気持ちいいだろうな。
京都市内からはだいぶ離れているのであまり知られていないところだが こんなに素敵なところがあったなんて 是非紹介せねば!と久々に書きました。