京都には、たくさんの和菓子屋さんがあります。
子どもたちも、和菓子が大好き。
先日、老舗の和菓子店で、体験教室があるというのを知り、行ってきました。
俵屋吉富「秋の京菓子体験教室」
俵屋吉富は、創業1755年。
代表名菓である、龍の姿を表現している和菓子「雲龍」が有名です。
内容は、①菓子体験教室 ②展示室の見学 ③呈茶席と、かなり盛りだくさん。
2時間の体験教室なので、参加は小学生ぐらいからの方が、落ち着いて親子で一緒に楽しむことができるように思います。
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①菓子体験教室
エプロン、マスク、三角巾は持参。ドキドキの和菓子作り体験。
その季節や行事に合わせて作る和菓子も変わるそうです。
今回のテーマは、「名月」と「菊」。
由来を聞いてから作る和菓子は、なんとも感慨深いものですね。
古来の風習として現代では残ってはいないものの、和菓子として受け継がれている歴史を感じながら作ることができて、本当に良かったです。
そして、目の前で見せてもらえる職人技に、目を奪われ、子どもも、真剣に見入っていました。
何かを作る楽しさは、大人も子どもも一緒。ワクワクしますね!
いざ作ろうとすると、なかなか形にならない。思い描くものにはほど遠く。
「出来ない、難しい」
「あっ、でもかわいくなった!」
娘は、一喜一憂しながら制作をしていました。
そして職人さんにアドバイスをもらって、褒められると嬉しそうにし、
3種類を並べて、お持ち帰りの箱に並べているその姿は、満足そのものでした。
②展示室の見学
京菓子資料館では、和菓子の歴史や展示物が見られます。
(※資料館は、水曜を除き、毎日開館しており、無料で見学することができます)
奈良時代、遣唐使により唐菓子が伝わりました。
その後、江戸時代にかけて、四季や、その折々の変化や行事にあうよう、様々な変化を遂げて、日本独自の菓子である「和菓子」が出来上がりました。
資料館には、職人さんが作った繊細で豪華な作品、糖芸菓子が展示されています。
これはかなりの見物。
20数年前に結婚式で飾られたという立派な糖芸菓子は、松竹梅、鶴亀。
めでたいものが、一同に集結されていました。
一体どんな豪華な結婚式であったろうと想像してしまいます。
年月を経て、また味わい深くなっている作品。
日本人の手先の器用さ正確さに、ただただ圧倒されました。
③呈茶席
呈茶席では、椅子席に座ってお抹茶と和菓子を頂きました。
中秋の名月の前日ということもあり、
和菓子は、月見うさぎ。お花は、すすきと撫子。
お軸は、「掬水月在手」(みずをきくすればつきてにあり/秋の夜、両手で水をすくうと、そこに月が映ってみえる)
静まり返った場所で、こうして季節を感じながら和菓子と抹茶を頂くことは、子どもにとっても良い体験。
日本文化を一つの空間で、見て、聞いて、味わって、感じることができました。
和菓子を作っているだけではなく、和菓子を深く知ってもらうことや、体験できるような取り組みをしていることは、本当に素晴らしいです。
帰り際に、「また作りに来たいね。」と。
子どもにとっても貴重な体験となりました。
■ 京菓子資料館