何必館にエリオット アーウィット展を見に行く。
何必館は、阪急河原町から八坂神社の方へ進んでいくと見えてくる。
祇園界隈で、あたりは人でごったがえしている。
そんな中にひっそりと何必館はある。
エリオット・アーウィットは25歳の若さで写真家集団マグナムの一員となった人で、
世界で高く評価されてきました。
J.F.ケネディ大統領、チェ・ゲバラ、マリリン・モンローなど20世紀を代表する人た
ちをたくさん撮っています。
85歳となった現在でもニューヨークを拠点に活動を続けられているそうです。
ジャクリーヌ夫人やマリリンモンローの写真は圧巻なものでした。
そんな歴史的な場面との出会いもあるのですが、日常の、ありふれた場面との出会い
も大切に切り取り、作品とされているものは、心がふんわりと温かくなるものでし
た。
カップルが微笑みあっている姿が車のミラーに写っているものや、真っ直ぐに伸びた
並木道自転車を二人乗りしていく姿だったり。
ワンちゃんの写真がたくさんありました。
トレンチコートを着た、おしゃれな飼い主さんの横で、ジャンプするワンちゃん。
木の影からちろっとこちらを見るダックスちゃん。
浜辺に二匹並んでたたずむワンちゃん。
帽子をかぶったチワワちゃんが、ちろっと上目使いをするところ。
どれも愛らしく、ワンちゃんの目線からとられていて、飼い主さんは足元だけ。
それでも、パリの街角で撮られた姿は、足元だけでもおしゃれな方々ということがよ
くわかる。
そして、その切り取られたシーンすべてに物語がある。
普通の人たちの変わらない毎日にも、それぞれの物語があるのです。
日常の中にもみつければ、輝く瞬間が誰にでもある。
そんなことを感じられる写真展でした。