先日、バルテュス展を見に京都市美術館に行ってきました。
没後初の大回顧展で、代表作が勢ぞろいした油彩画40点以上、素描や愛用品などが展示されているということで、すごい人でした。
人気の展覧会なのですね。
入ってすぐに、スイスのグラン・シャレに残るアトリエを、愛用品とともに会場内に再現されたコーナーがありました。
作家の服や画材があり、今にもバルテュスが現れそうな雰囲気。 手の先までびりびりとするような、エネルギーを感じました。
夢見るテレーズ、美しい日々。
その絵の前にはすごい人で、人と人の隙間から覗き込むような感じでした。
少女の危うい姿。
少女としては無邪気に動いているだけかもしれないけれど、バルテュスがその瞬間を切り取って描き出すと、どこか少女自身も気が付いていない心の中の秘密の部分を見透かされているように感じます。
他には、地中海の猫という作品がおもしろく感じました。
バルテュスはたくさんの恋愛をしていたようですが、すべてバルテュスの絵画の栄養分になっていったのだろうと感じました。
反対に女性側からみるとバルテュスはどのようにうつっていたのか興味があります。
京都市美術館のレトロな建物に似合う展覧会でした。