日本人にも親しみのある画家ブリューゲルの作品が約150点展示されている。
とは言っても、知らない人は知らない。私もそうだが。
でも、そんなことはどうでもよい。日頃から各種展示会に足を運ぶ人はもちろん、全く美術、芸術に興味の無い人にも是非一度見ていただきたい。
副題に「400年前のワンダーランドへようこそ」とある。
まさに、ワンダーランド。
一言で言い表せない。素晴しいというより、すごいという表現がぴったりである。
聖書の世界、ことわざ、風刺などが一枚の版画にぎっしりと収められている。
その描写の細かいこと。横の説明を読んでも絵の中から該当する諺を探すのに一苦労である。
展示会のポスターを見ればいかに細かいかがわかるというもの。
しかも、絵が小さい。見るのだけでも大変なのによくまあこんなに細かいのを描いたなあ、と感心。
それだけではない。
風刺のおもしろいこと。自分の太ったお腹を荷車に載せて運ぶ男。日差しをかごに入れて運ぶ男(無駄を意味する)。なんだか、吉本のネタに使えそう。ほとんど漫画、ギャグの世界。
ただ、描写されているのは人間?動物?少々気味が悪い。
いつもなら展示会にちなんだ葉書やグッズを買うのを趣味とする私だが、買いたいものが一つもなかった。誰かが「夢にでてきそう」と呟いていたが全くその通りである。
絵の細かさと内容のおもしろさ、グロテスクからして、「ウォーリーを探せ」と「ゲゲゲの鬼太郎」「吉本」を融合させた感じ。
文責:そら 編集:京都で遊ぼうART