ユニークなCMが気になって、大阪市立美術館にでかけました。
導線にゆとりがあり、とても見やすい展示室を進むと、岸田劉生の人生や画風の変化を辿る展示構成になっています。
“麗子、いっぱい”のキャッチコピーですが、前半の展示室では“劉生、いっぱい”です。
次の、赤い壁紙の展示室になっている麗子の部屋に入ると、『麗子像』が出迎えてくれます。初めて彼女に出会ったのは、小学校の美術の教科書です。
妖艶な微笑を浮かべる少女が脳裏から離れません。
父親が愛らしく娘を描いているのだろうと思っていました。
この展示を見てからは、麗子自身が作品なのかもしれないと想像が廻らすようになりました。
当時、強い関心があった中国美術や浮世絵などをさまざまな麗子像に取り入れています。
岸田劉生にとって麗子は創造の女神だったのではないでしょうか。
首狩りやでろりなど圧迫があるのと、広い会場のため久しぶりに、よい博物館疲れを感じました。
文責:M.S. 編集:京都で遊ぼうART