今日も友人を連れ、東山五条の「河井寛次郎記念館」へやって来た。
ここへ連れてきた友人たちは皆、「よかったー」と口をそろえて言う。ちょっとした私の自慢の場所だ。
登り窯を併設した寛次郎の住居兼工房には、文化勲章、人間国宝をも辞退し「自分は生涯一陶工」として、その信念を貫き通した彼の人柄と作風が偲ばれる。
一方で彼は「釉薬の魔術師」ともいわれた。
土味のある器に赤い釉薬「辰砂」、炎のようなそれでいて温かみもあり、静寂さも感じる作品。
やはり魔術にかけられたのだろうか。
友人と「よかったー」と言いながら「河井寛次郎記念館」を後にした。
10分足らず歩くと、甘春堂の暖簾が見えてきた。3時に予約した和菓子教室には20人くらいが集まっていた。
「干菓子」「ういろ」「練り切り」「きんとん」の順に作り、最後に作った「きんとん」と抹茶を頂き残りはお土産として持ち帰る。
生地や餡はできているが、それを丸めたり、たたんだり、麺棒で延ばしたりする。
仕上げに木製の三角棒で型をおすと、銀杏や菊の花が手のひらの上で出来てくる。
菓子職人のような気分が味わえて、楽しいひと時だった。