2月23日、細見美術館の「江戸絵画の至宝-琳派と若冲-」展に行ってきました。
かなりの方が並んでおられて、14時からの「細見美術館の館長と巡るギャラリーツアー」に参加出来るか心配でした。
狭い、複雑な構造の「細見美術館」でのイベントは入場制限されるかもしれません。
ラッキーにも、まぎれ込めましたが、想像を絶する来館者が第二室に待機されてます。
まるで、デパートの「北海道展の初日」か「忘れ物展」レベルの混みようです(笑)
私語も多くて、熱くって、少し空気も希薄な状態なのです。危険回避で、最下階の中庭のようなエリアにて館長のお話はつづきます。
けど、寒風吹きすさむ状態にも関わらず、皆さん今度は熱心に拝聴されてました。
パワーポイントではなくて、iPodを駆使されて拡大・拡張をして細部の筆が、いかに詳細に丁寧に描かれていたかを説明して下さいました。
デジタルカメラの画素数が飛躍的に増えて、細部の細部まで確認できるようになって、益々、若冲の筆が写実的だったことが伴明されてきているそうです。
「風竹図」では、墨で描く竹の葉を活かすように、薄墨を余白を計算して塗り残して、それから竹の葉を描いたようです=立体的に見える工夫
「糸瓜群虫図」では瓜を食む(はむ)虫がキチンと描かれていて、植物・昆虫図鑑もビックリの観察眼!
また、「モクレン」では、めしべを、金泥で惜しげもなくトッピング(笑)
墨にも色彩はあって、酒井抱一など江戸琳派の作品に見られる「つけたて」の極意は、憧れの若冲の絵へのオマージュだったと想像できるそうです。
また、お江戸にいながらも彼らは京都への憧れが強く、江戸琳派の琳派たる特筆は、桜の花の描き方で完結するようです。
こちらをみている同じ方向の花弁など、現実世界ではあり得ないのですが、その圧倒的な桜の花弁が妖艶な「春」を優雅に、エレガンスを放っているわけです。
また、5,000円の図録が、ネットオークションでは16,000円の高値になっているようです=2,000部を準備されてアメリカ・ワシントンへ送らたのですが、初日で完売状態だったそうです。総動員数が40万人を越えているとか・・・・
アメリカの一部のメディアでは「ラッピング・ペパー」と琳派の作品を揶揄されたそうですが、本物を鑑賞した人々の多くが感動されました。アメリカでは若冲などの琳派の企画展が熱狂的にヒットする現象が続いているそうです。
展覧会は、2013年の3月10日まで。
文責:京おはるぅ~