何とも優雅な世界です。
お誂えとは、かくも贅沢なものなのかぁ~!と、ジェラシーてんこ盛りになりました。
何でもお金さえあれば手に入ると思ってしまう昨今ですが、実はオートクチュールの格があるのを忘れていてました。
世界にひとつの、その子のためだけに、特別に準備されるのですから…
幾ら豊かになったとは申しましても、ここまでの特別を見せつけられますと、不公平なのは想定内と開き直って、自分のために造られたと錯覚して、特別感を充分楽しめます。
赤ちゃんなどの着物には、背縫いがないので、敢えてぐし縫いの飾り縫いを、背中中央に縫う習慣があったそうで、悪魔払いだとは存じませんでした。
私は祖母に麻の葉の真綿のおくるみを誂えてもらっておりまして、ボロボロになってはおりますが、大切に保管してあるのです。
そして、背縫いのその糸がありまして、その不思議が還暦を目前にして、その謎が解けたのでした。
「百聞は一見にしかず」を、実感させていただいた素敵な企画展でございます。
梅の鉢が満開の内にぜひいらしてくださいませ、お雛様がエントランスにおわしますねんえ。
文責:京おはるぅ~