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日本画 こころの京都/祇園祭-黒主山の名宝-/京都府コレクション雛人形名品展(京都文化博物館)

投稿:2013年3月 4日

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昨今の京都人気の高まりは、京都に住む者の自意識を心地よく刺激してくれます。
京都に住まう幸運を再認識させてくれます。
「こころの京都百選」完成記念特別展として開催中の「日本画 こころの京都」展では
「過去から現代へと連なる美しい京都の姿」がさまざまに表現されるというんだから、
なんだか、ちょっとくすぐったいような、面映ゆいような、そんな気さえ感じます。
とはいえ、美しい京都をたっぷりと楽しませていただきました。

プロローグには、円山応挙、上村松園、竹内栖鳳ら錚々たる大家たちの描いた名作が並びます。写実的だったり、幻想的だったり、墨の濃淡だけで描かれていたり、色鮮やかに描かれていたり、風景だったり、人物だったり、四季折々の京都が描かれていました。とはいえ、ひときわ際立つのは春の桜と秋の紅葉。京都の真髄、真骨頂はやはりこの季節にあると言えるでしょう。朱色の柱と薄桃色のしだれ桜が目に鮮やかな秋野不矩の「平安神宮」なんて、ある意味ベタすぎると思いながらも、やっぱり絵になる美しさでありました。

続いて、メインとなる「こころの京都百選」では、選ばれた100人の画家が描いた100点の新作が地域ごとに並びます。京都は京都市にあらず。丹後、中丹、南丹、山城など京都府全域が対象となるため、海の風景もあれば、山の風景もありました。なかでも印象深かったのが、「引き揚げの港」と題して舞鶴の港を描いた作品でした。大陸から命からがら引き揚げてこられた多くの方々の目にあの景色はどのように映ったのだろうか…日本海に面した舞鶴の港は、京都のもうひとつの顔だと強く感じるものがありました。

京都府各地の風景をめぐって展示された京都百選。最後は京都市の風景に戻ってきます。
愛宕山と比叡山、大文字山に囲まれ、鴨川が流れる京都の町のなじみの風景がありました。
神社仏閣に交じって、「京都駅・夜景」に描かれていた京都タワーにも、確かに京都を感じました。
京都、京都、京都・・・な特別展でした。

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2階の総合展示室にも立ち寄り、「祇園祭-黒主山の名宝-」「京都府コレクション 雛人形名品展」の各展示を覗いて帰りました。

出品数は限られているものの、見応え十分な展示でした。こういう展示ができるのも、京都の奥深さであり、底力であり、京都の魅力につながっているのでしょう。
なかでも、雛人形名品展の雛道具として展示されていた「おくどさん」が面白かったです。
ままごと遊びがしたくなるような精巧さとかわいらしさとともに、台所の歴史を見る思いでした。大変興味深いものでした。

文責:虹色
 

関連リンク

【こころの京都百選】完成記念 特別展「日本画 こころの京都」



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