さすが京都の日本画は奥深い!!
館の四階では円山応挙の京名所図屏風に始まる錚々たる大家の作品、そしてメインの現在活躍されている画家さんの京都百選(主に三階)へと続く。友人と一つ一つゆっくり観ながら二階の常設展コーナー(三月らしい雛人形)に降りてきたときは、三時間近く経っていた!
四階に展示された有名大御所の作品も今回のテーマにそう京都の風景、風物、行事を描かれたもので構成されているためその方々の個展で見せてもらうのと一味違い発見が多かった。
富岡鉄齊の長刀鉾図―このような題材も描いておられたんだ!、
秋野不炬の平安神宮―今回のテーマなら舞妓さんの画も観たかったが、さすが素敵な平安神宮でした。
山口華楊の青蓮院の老木―いつ見てもすばらしい。
小野竹喬の鴨川夜景―構図も斬新ですが、いつもの色がきれいな作品も素敵ですがこのような竹喬さんの作品に出会えうれしかった。
広田多津のおしろいー浴衣姿の女性、舞妓など素敵な女性を描かれますね…等々
もちろん上村松園さんはじめ贅沢すぎる一点一点でした。
三階には、初めて展示される現在活躍されている作家さんの京都の風景百点!
京都人には見慣れた名所だけど、作家さんによって表現される京都のなつかしい景色だった。
また、いつもは風景でなく人物や花などを描かれている作家さんの風景も何点かあり、興味深く楽しませていただいた。
畠中光享の引き揚げの港ーいつもの神秘的な女性とは違うけど色使いはこの方らしく、キャプションに書かれた説明に改めて感心した、
来野あち”さの久美浜湾ー美しい色使い、確か人物が得意な方では? 等々
中路融人の霧雨の清水寺は、さすがですね。
今回の展覧会は、京都の日本画会の多彩で贅沢なもので大変楽しめました。
同じ様な趣旨で中信美術館で開催されている「はんなり 京を紡ぐー現在作家による京都百景展」も楽しく観て来ました。こちらは日本画だけでなく20数点の展示でした。
文責:笑吉