5月1日、やはりゴールデンウィークということで多くの人の波に逆らわずゆっくりと観ました。
今朝(5月2日)の京都新聞に十万人目の入館者の記事があってので私は9万何千人目かだったのでしょうか?
「空白のパリを追う」との副題通り、「若くして精神を蝕まれ自死した炎の天才画家」というイメージしかもっていなかった私にいろいろ新しいゴッホをみせてくれる展示でした。
普通にゴッホはひまわりの絵や浮世絵の影響など明るい色使いの画家と思っていた私。
が、はじめは「農婦の頭部」「鳥の巣」のようなオーソドックスな絵を描き、それからの変遷、あの独自のタッチと色使い。
そのタッチや色使いも、描くのがとても速い画家というイメージからは想像しにくい、入念な下仕事をされていることを今回のX線解析で解説されていました。
色についても赤い色の退色、下に描かれた絵のことなどゴッホ美術館の研究チームはいろいろの成果を発表してくれています。
ただ、私としては、ゴッホは自分が残したくなかった下の絵など現代の技術で白日の下にさらされるのをどう思うのだろうか?という気がしました。
「ヤマウズラの飛び立つ麦畑」の画材が、ひばりかウズラかと、季節と場所から考察したりするのはおもしろいと思うのですが…
展示会の意図の何%かは理解できたか?できなかったか??
「テオ・ファン・ゴッホの肖像」と「肉屋の眺め」の絵葉書を手に会場を出ました。
30代後半で自死したというゴッホの肖像画のまなざしは深く心に残りました。
文責:笑吉