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	展覧会のタイトル「光の賛歌 印象派展」、日本人はこの言葉に弱い。そしてこの会場に多くの人々が詰めかける。
	
	5月5日10:30
	
	会場に着くと、小雨にもかかわらず(A)チケット購入する窓口に長蛇の列、(B)チケット購入済みの人の入り口にもすでに長蛇の列であった。
	チケットを持っていた私は(B)の列の最後尾に並ぶ。
	
	20分後、4階の会場へ上がるエレベーターのところまで来たとき、階段で上がってもよいというので一気に駆け上がった。
	4階の入り口を前にして、またも列の最後尾に息を切りながら並んだ。2,3分で入り口に着いたが、今度は説明書の前で大きな人だかりがあった。
	
	人の流れに沿ってじっくり作品を見るなら3~4時間、お気に入りの作品を目指して見るなら、30分といった感じだった。
	73点もの印象派の作品の集結だから当然である。
	
	ルノアール、モネ、マネ、シスレー…。ルノアールの作品も彼独特の白いピンクの肌色がかった作品ばかりではなく、モネも睡蓮ばかりではなく、ドガの踊り子の絵は見当たらなかったが、「パリセーヌとノルマンディの水辺をたどる旅」の副タイトルにふさわしい水辺の作品がほとんどで、73点の圧巻。素晴らしいに尽きる。
	
	私はセザンヌが好きである。彼の作品の緑が好きである。
	セザンヌの作品は2点あった。
	
	1点は「水の反映」、森の木々が湖の水面に映っている様子を、縦と斜めのそれぞれ5㎝くらいの長さの筆跡でキャンバスにサッと描いただけのものだ。キャンバスの生地がところどころに見えて上に色を塗り重ねていないが、緑に囲まれた湖の風景がイメージできる。
	
	もう1点は会場の最後を飾っていた。
	西洋画にしては珍しい、横長のキャンバス(日本でいう欄間額)に描かれた「小舟と水浴する人々」だ。両脇に木々とルノアール風の白い肌の裸体の人々がぼんやり描かれていて、それらに囲まれたように湖があり、前向きの小舟が2艘、1艘は帆を張っていないマストをつけて描かれている。
	水平線と空との境とマストの舟にピンク色が一筆塗られている。このピンク色が反対色の緑や青の中に映えて素敵だ。「これがセザンヌの追い求めた光だろうか」私にはそう感じられた。そして人ごみを抜けて会場を後にした小雨の中で、歩きながらそう確信した。
	
	文責:虹のSIKA
	
	
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